1 '\" t
2 .\"
3 .\" Copyright 2001-2006 Sun Microsystems, Inc. All Rights Reserved.
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5 .\"
6 .\" This code is free software; you can redistribute it and/or modify it
7 .\" under the terms of the GNU General Public License version 2 only, as
8 .\" published by the Free Software Foundation.
9 .\"
10 .\" This code is distributed in the hope that it will be useful, but WITHOUT
11 .\" ANY WARRANTY; without even the implied warranty of MERCHANTABILITY or
12 .\" FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE. See the GNU General Public License
13 .\" version 2 for more details (a copy is included in the LICENSE file that
14 .\" accompanied this code).
15 .\"
16 .\" You should have received a copy of the GNU General Public License version
17 .\" 2 along with this work; if not, write to the Free Software Foundation,
18 .\" Inc., 51 Franklin St, Fifth Floor, Boston, MA 02110-1301 USA.
19 .\"
20 .\" Please contact Oracle, 500 Oracle Parkway, Redwood Shores, CA 94065 USA
21 .\" or visit www.oracle.com if you need additional information or have any
22 .\" questions.
23 .\" `
24 .TH idlj 1 "05 Jul 2012"
25 .SH "名前"
26 idlj - IDL-to-Java コンパイラ
27 .LP
28 .B idlj
29 は、指定された IDL ファイルから Java バインディングを生成します。
30 .SH "形式"
31 .B idlj
32 [
33 .IB options
34 ]
35 .B idl-file
36 .LP
37 .BR idl-file
38 には、Interface Definition Language (IDL) 定義が格納されている
39 ファイルの名前を指定します。
40 .BR Options
41 は任意の順序で指定できますが、
42 .BR idl-file
43 よりも前に指定する必要があります。
44 .SH "機能説明"
45 IDL-to-Java コンパイラは、指定された IDL ファイルに対して Java
46 バインディングを生成します。
47 バインディングの詳細は、「\f2OMG IDL to Java Language Language Mapping Specification\fP」
48 .fi
49 (http://docs.oracle.com/javase/6/docs/technotes/guides/idl/mapping/jidlMapping.html)
50 を参照してください。
51 IDL-to-Java コンパイラの旧リリースのなかには、
52 .BR idltojava という名前が付けられていたものがあります。
53 .SH "クライアントバインディングとサーババインディングの発行"
54
55 .LP
56 .BR My.idl
57 という名前の IDL ファイルに対して Java バインディングを生成
58 するには、次のように指定します。
59 .LP
60 .RS
61 .ft 3
62 .nf
63 idlj My.idl
64 .fi
65 .ft 1
66 .RE
67 .LP
68 クライアント側のバインディングを生成する上記のコマンドは、
69 次のようにも指定できます。
70 .LP
71 .RS
72 .ft 3
73 .nf
74 idlj -fclient My.idl
75 .fi
76 .ft 1
77 .RE
78 .LP
79 クライアント側のバインディングには、サーバ側のスケルトンは
80 取り込まれていません。インタフェースに対してサーバ側のバインディング
81 を生成するには、次のように指定します。
82 .LP
83 .RS
84 .ft 3
85 .nf
86 idlj -fserver My.idl
87 .fi
88 .ft 1
89 .RE
90 .LP
91 サーバ側のバインディングには、クライアント側のバインディングのほか
92 にスケルトンが取り込まれています。これらはすべて、POA (継承モデル)
93 クラスです。クライアント側とサーバ側の両方のバインディングを生成する
94 には、以下の等価コマンドのどちらか一方を使用してください。
95 .LP
96 .RS
97 .ft 3
98 .nf
99 idlj -fclient -fserver My.idl
100 .br
101 idlj -fall My.idl
102 .fi
103 .ft 1
104 .RE
105 .LP
106 サーバ側モデルとしては、継承モデルと Tie 委譲モデルの 2 種類を
107 利用できます。
108 .LP
109 デフォルトのサーバ側モデルは、ポータブルサーバント継承モデルです。
110 .BR My.idl
111 でインタフェース My が定義されていると、ファイル
112 .BR MyPOA.java が生成されます。ユーザは、
113 .BR My に対してその実装を提供する必要があります。この実装は、
114 .BR MyPOA から継承しなければなりません。
115 .LP
116 .BR MyPOA.java は、
117 .na
118 \f2org.omg.PortableServer.Servant\fP
119 .fi
120 (http://docs.oracle.com/javase/6/docs/api/org/omg/PortableServer/Servant.html)
121 を拡張するストリームベースのスケルトンであり、このスケルトンが実装する
122 IDL インタフェースに関連した
123 .BR InvokeHandler
124 インタフェースとオペレーションインタフェースを実装します。
125 .LP
126 .na
127 \f2Portable Object Adapter (POA)\fP
128 .fi
129 (http://docs.oracle.com/javase/6/docs/technotes/guides/idl/POA.html) の
130 .BR PortableServer
131 モジュールは、ネイティブ Servant 型を定義します。Java プログラミング言語では、
132 .BR Servant
133 型は、Java
134 .BR org.omg.PortableServer.Servant
135 クラスにマップされます。
136 これはすべての
137 .BR POA
138 サーバント実装の基底クラスとして機能し、アプリケーション開発者が呼び出せる
139 多数のメソッドを提供します。また、POA 自体が呼び出したり、サーバント動作を
140 制御するためにユーザが上書きしたりできるメソッドも提供します。
141 .LP
142 継承モデルには、J2SE 1.4 より前のバージョンの Java プログラミング言語
143 と互換性のあるサーバ側バインディングを生成するために
144 .BR -oldImplBase
145 フラグを使用するというオプションもあります。
146 \f2\-oldImplBase\fP フラグの使用は非標準であることに注意してください。これらの API はまもなく非推奨となります。このフラグを使用するのは、J2SE 1.3 で記述された既存のサーバとの互換性を確保する必要がある場合だけにしてください。その場合、既存の MAKEFILE を変更し、\f2\-oldImplBase\fP フラグを \f2idlj\fP コンパイラに追加する必要があります。そうしないと、POA ベースのサーバ側マッピングが生成されてしまいます。
147 下位互換を維持したサーバ側
148 バインディングを生成するには、次のように指定します。
149 .LP
150 .RS
151 .ft 3
152 .nf
153 idlj -fclient -fserver -oldImplBase My.idl
154 .br
155 idlj -fall -oldImplBase My.idl
156 .fi
157 .ft 1
158 .RE
159 .LP
160 .BR My.idl
161 内でインタフェース My が定義されていると、ファイル
162 .I _MyImpleBase.java
163 が生成されます。ユーザは、
164 .BR My
165 に対してその実装を提供する必要があります。この実証は、
166 .I _MyImplBase
167 から継承しなければなりません。
168 .LP
169 もう一方のサーバ側モデルは、Tie モデルと呼ばれます。これは、
170 委譲モデルです。Tie モデルは Tie とスケルトンを同時には生成
171 できないため、これらは別々に生成する必要があります。次のコ
172 マンドは、Tie モデルに対してバインディングを生成します。
173 .LP
174 .RS
175 .ft 3
176 .nf
177 idlj -fall My.idl
178 .br
179 idlj -fallTIE My.idl
180 .fi
181 .ft 1
182 .RE
183 .LP
184 インタフェース
185 .BR My
186 の場合、2 つめのコマンドは
187 .BR MyPOATie.java
188 を生成します。
189 .BR MyPOATie
190 のコンストラクタは、delegate を受け取ります。
191 この例ではデフォルトの POA モデルを使用しているので、コンストラクタは \f2poa\fP も必要とします。
192 ユーザは、delegate
193 に対して実装を提供する必要があります。ただし、インタフェース
194 .BR MyOperations
195 を継承すればよく、ほかのクラスから継承する必要はありません。
196 しかし、この実装を ORB と共に使用するには、
197 .BR MyPOATie
198 内に実装をラップする必要があります。例を示します。
199 .nf
200 \f3
201 .fl
202 ORB orb = ORB.init(args, System.getProperties());
203 .fl
204
205 .fl
206 // rootpoa への参照を取得し、POAManager を有効にします
207 .fl
208 POA rootpoa = (POA)orb.resolve_initial_references("RootPOA");
209 .fl
210 rootpoa.the_POAManager().activate();
211 .fl
212
213 .fl
214 // サーバントを作成し、それを ORB に登録します
215 .fl
216 MyServant myDelegate = new MyServant();
217 .fl
218 myDelegate.setORB(orb);
219 .fl
220
221 .fl
222 // Tie を作成します。サーバントが delegate になります。
223 .fl
224 MyPOATie tie = new MyPOATie(myDelegate, rootpoa);
225 .fl
226
227 .fl
228 // Tie の objectRef を取得します
229 .fl
230 My ref = tie._this(orb);
231 .fl
232 \fP
233 .fi
234
235 .LP
236 実装をほかの実装から継承しなければならない場合は、標準の継承モデル
237 の代わりに Tie モデルを使用することもできます。Java は任意の数の
238 インタフェース継承を認めていますが、クラスの継承に使用できる
239 スロットは 1 つだけです。継承モデルを使用すると、このスロットが占
240 有されます。Tie モデルを使用すると、スロットをユーザ自身の使用の
241 ために解放できます。ただし、一定レベルの間接参照を引き起こすと
242 いう欠点があります。つまり、メソッドを呼び出すと、余分なメソッド呼
243 び出しが 1 つ発生します。
244 .LP
245 1.4 よりも前の J2SE バージョンで IDL-to-Java 言語
246 マッピングのバージョンと互換性があるサーバ側の Tie モデルバインディングを生成
247 するには、次のように指定します。
248 .LP
249 .RS
250 .ft 3
251 .nf
252 idlj -oldImplBase -fall My.idl
253 .br
254 idlj -oldImplBase -fallTIE My.idl
255 .fi
256 .ft 1
257 .RE
258 .LP
259 インタフェース
260 .BR My
261 の場合、このコマンドは
262 .I My_Tie.java
263 を生成します。
264 .I My_Tie
265 のコンストラクタは、
266 .BR impl
267 を受け取ります。ユーザは、
268 .BR impl
269 に対して実装を提供する必要があります。ただし、インタフェース
270 .BR HelloOperations
271 を継承すればよく、ほかのクラスから継承する必要はありません。
272 しかし、この実装を ORB と共に使用するには、
273 .BR My_Tie
274 内に実装をラップする必要があります。例を示します。
275 .LP
276 .nf
277 \f3
278 .fl
279 ORB orb = ORB.init(args, System.getProperties());
280 .fl
281
282 .fl
283 // サーバントを作成し、それを ORB に登録します
284 .fl
285 MyServant myDelegate = new MyServant();
286 .fl
287 myDelegate.setORB(orb);
288 .fl
289
290 .fl
291 // Tie を作成します。サーバントが delegate になります。
292 .fl
293 MyPOATie tie = new MyPOATie(myDelegate);
294 .fl
295
296 .fl
297 // Tie の objectRef を取得します
298 .fl
299 My ref = tie._this(orb);
300 .fl
301 \fP
302 .fi
303
304 .LP
305 .SH "発行されたファイルの代替場所の指定"
306 .br
307 発行されたファイルを現在のディレクトリ以外のディレクトリに保存したい場合は、
308 次のようにコンパイラを呼び出してください。
309 .LP
310 .RS
311 .ft 3
312 .nf
313 idlj -td /altdir My.idl
314 .fi
315 .ft 1
316 .RE
317 .LP
318 インタフェース
319 .BR My
320 の場合、バインディングは
321 .BR ./My.java
322 ではなく
323 .BR /altdir/My.java
324 などに対して発行されます。
325 .SH "インクルードファイルの代替場所の指定"
326 .BR My.idl
327 にほかの idl ファイル、
328 .BR MyOther.idl
329 が取り込まれている場合、コンパイラは
330 .BR MyOther.idl
331 がローカルディレクトリに存在すると見なします。たとえば、
332 .BR MyOther.idl
333 が
334 .BR /includes
335 に存在する場合は、次のコマンドでコンパイラを呼び出します。
336 .LP
337 .RS
338 .ft 3
339 .nf
340 idlj -i /includes My.idl
341 .fi
342 .ft 1
343 .RE
344 .LP
345 .BR たとえば、My.idl が
346 .BR /moreIncludes
347 に存在する
348 .BR Another.idl
349 も取り込んでいる場合は、次のコマンドでコンパイラを呼び出します。
350 .LP
351 .RS
352 .ft 3
353 .nf
354 idlj -i /includes -i /moreIncludes My.idl
355 .fi
356 .ft 1
357 .RE
358 .LP
359 この形式でファイルを取り込むと、コマンドが非常に長くなることがあります。
360 このため、インクルードファイルの検索場所をコンパイラに知らせる方法が
361 別に用意されています。この方法は、環境変数の概念に似ています。まず、
362 CLASSPATH にリストされているディレクトリ内に、
363 .BR idl.config
364 という名前のファイルを作成します。そして、
365 .BR idl.config
366 内に次の形式の行を 1 つ作成します。
367 .LP
368 .RS
369 .ft 3
370 .nf
371 includes=/includes;/moreIncludes
372 .fi
373 .ft 1
374 .RE
375 .LP
376 コンパイラはこのファイルを見つけ、インクルードリストに読み込みます。
377 この例では 2 つのディレクトリ間の区切り文字はセミコロン (;) であること
378 に注意してください。
379 この区切り文字はプラットフォームによって異なります。Windows プラットフォームではセミコロンを使用し、UNIX プラットフォームではコロンを使用する、などのようになります。
380 インクルードの詳
381 細は、
382 .na
383 \f2CLASSPATH\ のドキュメント (Solaris:
384 .fi
385 https://docs.oracle.com/javase/6/docs/technotes/tools/solaris/classpath.html)
386 (Windows:
387 .fi
388 https://docs.oracle.com/javase/6/docs/technotes/tools/windows/classpath.html)
389 を参照してください。
390 .SH "インクルードファイルに対するバインディングの発行"
391 デフォルトでは、コマンド行 idl ファイルに定義されているインタフェース、
392 構造体などに対してのみ、Java バインディングが生成されます。インクルード
393 ファイルに定義されているタイプの Java バインディングは生成されません。
394 例として、次の 2 つの idl ファイルを考えてみましょう。
395 .TP
396 .B My.idl
397 .LP
398 .RS
399 #include <MyOther.idl>
400 .br
401 interface My
402 .br
403 {
404 .br
405 };
406 .RE
407 .TP
408 .B MyOther.idl
409 .LP
410 .RS
411 interface MyOther
412 .br
413 {
414 .br
415 };
416 .RE
417 .LP
418 次のコマンドは、
419 .BR My
420 に対する Java バインディングしか生成しません。
421 .LP
422 .RS
423 .ft 3
424 .nf
425 idlj My.idl
426 .fi
427 .ft 1
428 .RE
429 .LP
430 .BR My.idl
431 内に定義されているすべてのタイプ、および
432 .BR My.idl
433 に取り込まれているファイル (この例では
434 .BR MyOther.idl
435 ) 内に定義されているすべてのタイプを生成するには、
436 次のコマンドを使用してください。
437 .LP
438 .RS
439 .ft 3
440 .nf
441 idlj -emitAll My.idl
442 .fi
443 .ft 1
444 .RE
445 .LP
446 このデフォルトの規則については、次の点に注意する必要があります。
447 グローバルスコープに出現する
448 .BR #include
449 文は、記述どおりに処理されます。これらの
450 .BR #include
451 文は、インポート文と見なすことができます。一部の囲みスコープ内に
452 出現する #include 文は、通常の
453 .BR #include
454 文として扱われます。つまり、インクルードファイル内のコードは
455 オリジナルファイル内に出現しているかのように扱われ、これに
456 対して Java バインディングが発行されます。例を示します。
457 .TP
458 .B My.idl
459 .LP
460 .RS
461 #include <MyOther.idl>
462 .br
463 interface My
464 .br
465 {
466 .br
467 #include <Embedded.idl>
468 .br
469 };
470 .RE
471 .TP
472 .B MyOther.idl
473 .LP
474 .RS
475 interface MyOther
476 .br
477 {
478 .br
479 };
480 .RE
481 .TP
482 .B Embedded.idl
483 .LP
484 .RS
485 enum E {one, two, three};
486 .RE
487 .LP
488 次のコマンドを実行すると、
489 .LP
490 .RS
491 .ft 3
492 .nf
493 idlj My.idl
494 .fi
495 .ft 1
496 .RE
497 .LP
498 以下の Java ファイルのリストが生成されます。
499 .LP
500 .B ./MyHolder.java\fP
501 .br
502 .B ./MyHelper.java\fP
503 .br
504 .B ./_MyStub.java\fP
505 .br
506 .B ./MyPackage\fP
507 .br
508 .B ./MyPackage/EHolder.java\fP
509 .br
510 .B ./MyPackage/EHelper.java\fP
511 .br
512 .B ./MyPackage/E.java\fP
513 .br
514 .B ./My.java\fP
515 .LP
516 .BR MyOther.java
517 は生成されないことに注意してください。これは、インポートに類似した
518 .BR #include
519 で定義されているためです。しかし、通常の
520 .BR #include
521 に定義された
522 .BR E.java
523 は生成されます。
524 .BR Embedded.idl
525 はインタフェース My のスコープ内に取り込まれているため、
526 .BR My
527 のスコープ内 (つまり
528 .BR MyPackage
529 ) に生成されます。
530 .LP
531 上記の例で
532 .BI -emitAll
533 フラグが使用されていた場合は、すべてのインクルードファイル内に
534 定義されているすべてのタイプが発行されます。
535 .SH "パッケージ接頭辞の挿入"
536 あなたが次の IDL ファイルを作成した ABC という名の企業に勤務していると
537 仮定してください。
538 .TP
539 .B Widgets. idl
540 module Widgets
541 .br
542 {
543 .br
544 interface W1 {...};
545 .br
546 interface W2 {...};
547 .br
548 };
549 .LP
550 このファイルに対して IDL-to-Java コンパイラを実行すると、パッケージ
551 Widgets 内の W1 と W2 に対して Java バインディングが生成されます。
552 しかし、業界規約では、企業のパッケージは
553 .BR com.<company name>
554 という名前のパッケージ内に配置しなければならないと規定されています。
555 そのため、この
556 .BR Widgets
557 パッケージのままでは不十分です。規定に従うには、
558 .BR com.abc.Widgets
559 でなければなりません。
560 .BR Widgets
561 モジュールにこのパッケージ接頭辞を配置するには、次のコマンドを
562 実行してください。
563 .LP
564 .RS
565 .ft 3
566 .nf
567 idlj -pkgPrefix Widgets com.abc Widgets.idl
568 .fi
569 .ft 1
570 .RE
571 .LP
572 .BR Widgets.idl
573 を取り込んでいる IDL ファイルが存在する場合は、そのコマンド内にも
574 .BI \-pkgPrefix
575 フラグを指定する必要があります。このフラグを指定しないと、IDL ファイルは
576 .BR com.abc.Widgets
577 パッケージではなく
578 .BR Widgets
579 パッケージを検索します。
580 .LP
581 接頭辞を必要とするこれらのパッケージが多数存在する場合は、前述した
582 .BR idl.config
583 ファイルに配置する方が簡単でしょう。各パッケージ接頭辞行は、次の書式で記述します。
584 .LP
585 .RS
586 .ft 3
587 .nf
588 PkgPrefix.<type>=<prefix>
589 .fi
590 .ft 1
591 .RE
592 .LP
593 この書式に従うと、上記例の行は次のようになります。
594 .LP
595 .RS
596 .ft 3
597 .nf
598 PkgPrefix.Widgets=com.abc
599 .fi
600 .ft 1
601 .RE
602 .LP
603 このオプションを使用しても、リポジトリ ID には影響を与えません。
604 .SH "コンパイル前のシンボルの定義"
605 バインディング内にデバッグコードを取り込む場合などに IDL ファイル内
606 にコンパイル用のシンボルが定義されていないときは、それらのシンボル
607 を定義する必要があることがあります。次のコマンド
608 .LP
609 .RS
610 .ft 3
611 .nf
612 idlj -d MYDEF My.idl
613 .fi
614 .ft 1
615 .RE
616 .LP
617 は、My.idl 内に
618 .BR #define
619 .BR MYDEF
620 という行を含めるのと同じです。
621 .SH "既存のバインディングの保持"
622 Java バインディングファイルが既に存在する場合は、
623 .BI \-keep
624 フラグを使用してコンパイラによる上書きを防止できます。デフォルトでは、
625 既に存在するかどうかにかかわらずすべてのファイルが生成されます。
626 ファイルをカスタマイズ (カスタマイズはその内容がよほど適切でない限り推奨
627 されません) してある場合は、
628 .BI \-keep
629 オプションが非常に役立ちます。次のコマンド
630 .LP
631 .RS
632 .ft 3
633 .nf
634 idlj -keep My.idl
635 .fi
636 .ft 1
637 .RE
638 .LP
639 は、まだ存在していないすべてのクライアント側バインディングを発行します。
640 .SH "コンパイルの進捗の表示"
641 IDL-to-Java コンパイラは、その実行段階でステータスメッセージを
642 生成します。この生成を詳細 (verbose) モードにするには、
643 .BR -v
644 オプションを使用してください。
645 .LP
646 .RS
647 .ft 3
648 .nf
649 idlj -v My.idl
650 .fi
651 .ft 1
652 .RE
653 .LP
654 デフォルトでは、コンパイラは詳細モードで動作しません。
655 .SH "バージョン情報の表示"
656 IDL-to-Java コンパイラのビルドバージョンを表示するには、コマンド行で
657 .BI \-version
658 オプションを指定してください。
659 .LP
660 .RS
661 .ft 3
662 .nf
663 idlj -version
664 .fi
665 .ft 1
666 .RE
667 .LP
668 コンパイラが生成したバインディング内に、バージョン情報も表示されます。
669 コマンド行に指定されるその他のオプションは無視されます。
670 .SH "オプション"
671 .TP
672 .BI \-d " symbol"
673 これは、IDL ファイルに次の行を指定するのと同じです。
674 .LP
675 .RS
676 .ft 3
677 .nf
678 #define symbol
679 .fi
680 .ft 1
681 .RE
682 .TP
683 .BI \-emitAll
684 .BR #include
685 ファイル内に指定されているものも含め、すべてのタイプを発行します。
686 .TP
687 .BI \-fside
688 発行するバインディングを定義します。
689 .BI side
690 には、
691 .BR client
692 、
693 .BR server
694 、
695 .BR serverTIE
696 、
697 .BR all
698 、
699 .BR allTIE
700 のうちいずれか 1 つを指定します。
701 .BR -fserverTIE
702 と
703 .BR -fallTIE
704 オプションを指定すると、委譲モデルスケルトンが発行されます。
705 フラグを指定しない場合は、
706 .BR -fclient
707 と見なされます。
708 .TP
709 .BI \-i " include-path"
710 デフォルトでは、現在のディレクトリでインクルードファイルが
711 検索されます。このオプションを使用すると、ほかのディレクトリを
712 追加できます。
713 .TP
714 .BI \-keep
715 生成されるファイルが既に存在する場合、既存ファイルを上書きしません。
716 デフォルトでは、既存ファイルが上書きされます。
717 .TP
718 .BI \-noWarn
719 警告メッセージを表示しないようにします。
720 .TP
721 .BI \-oldImplBase
722 1.4 より前の JDK ORB と互換性のあるスケルトンを生成します。
723 デフォルトでは、POA 継承モデルのサーバ側バインディングが生成されます。
724 このオプションは、
725 .BR ImplBase
726 継承モデルクラスであるサーバ側バインディングを生成することによって、
727 旧バージョンの Java プログラミング言語との下位互換性を提供します。
728 .TP
729 .BI \-pkgPrefix " type prefix"
730 ファイルスコープで
731 .BI type
732 が検出された場合、そのタイプに対して生成されるすべてのファイルについて、
733 生成される Java パッケージ名に
734 .BI prefix
735 という接頭辞を付けます。
736 .BI type
737 は、トップレベルモジュールの単純名か、モジュールの外部で定義された
738 IDL タイプの単純名です。
739 .TP
740 .BI \-pkgTranslate " type package"
741 特定の識別子内でモジュール名 \f2type\fP が見つかった場合、生成された Java パッケージ内のすべてのファイルに対して、その識別子内のモジュール名を \f2package\fP で置き換えます。
742 .BR pkgPrefix
743 変更が初めに行われることに注意してください。
744 .BI type
745 はトップレベルモジュールの単純名か、モジュールの外部で定義された IDL タイプの
746 単純名のいずれかであり、パッケージのフルネームと正確に一致する必要があります。
747
748 .LP
749 特定の識別子に一致する変換が 2 つ以上見つかった場合、もっとも長い一致が選択されます。たとえば、引数を次のように指定したとします。
750 .nf
751 \f3
752 .fl
753 \-pkgTranslate foo bar \-pkgTranslate foo.baz buzz.fizz
754 .fl
755 \fP
756 .fi
757 .LP
758 このとき、次の変換が実行されます。
759 .nf
760 \f3
761 .fl
762 foo => bar
763 .fl
764 foo.boo => bar.boo
765 .fl
766 foo.baz => buzz.fizz
767 .fl
768 foo.baz.bar => buzz.fizz.bar
769 .fl
770 \fP
771 .fi
772 .LP
773 次のパッケージ名は変換できません。
774 .RS 3
775 .TP 2
776 *
777 \f2org\fP
778 .TP 2
779 *
780 \f2org.omg\fP または \f2org.omg\fP のサブパッケージ
781 .RE
782 .LP
783 これらのパッケージの変換を試みると、コンパイル不可能なコードが生成されます。
784 これらのパッケージを
785 .BR \-pkgTranslate
786 の後の最初の引数として使用すると、エラーとして扱われます。
787 .RE
788 .TP
789 .BI \-skeletonName " xxx%yyy"
790 .BI xxx%yyy
791 をスケルトンの名前付けのパターンとして使用します。デフォルトは次のとおりです。
792 .LP
793 .RS
794 .TP 2
795 \(bu POA 基底クラス
796 (
797 .BR \-fserver
798 または
799 .BR \-fall
800 ) の場合、%POA
801 .TP 2
802 \(bu
803 .BR \-oldImplBase
804 クラス (
805 .BR \-oldImplBase
806 および、
807 .BR \-fserver
808 または
809 .BR \-fall
810 ) の場合、_%ImplBase
811 .RE
812 .TP
813 .BI \-td " dir"
814 出力ディレクトリとして、現在のディレクトリではなく
815 .BI dir
816 を使用します。
817 .TP
818 .BI \-tieName " xxx%yyy"
819 パターンに応じて Tie に名前を付けます。デフォルトは次のとおりです。
820 .LP
821 .RS
822 .TP 2
823 \(bu POA Tie 基底クラス (
824 .BR \-fserverTie
825 または
826 .BR \-fallTie
827 ) の場合、%POATie
828 .TP 2
829 \(bu
830 .BR oldImplBase Tie
831 クラス (
832 .BR \-oldImplBase
833 および、
834 .BR \-fserverTie
835 または
836 .BR \-fallTie
837 のいずれか) の場合、%_Tie
838 .RE
839 .TP
840 .BI \-nowarn, \-verbose
841 詳細モードにします。
842 .TP
843 .BI \-version
844 バージョン情報を表示して終了します。
845 .LP
846 オプションの詳細は、「機能説明」の節を参照してください。
847 .SH "制限事項"
848 .LP
849 .TP 2
850 \(bu グローバルスコープ内でエスケープされた識別子は、
851 IDL プリミティブ型 (
852 .BR Object
853 または
854 .BR ValueBase
855 ) と同じスペルであってはなりません。これは、シンボルテーブルがこれらの
856 識別子を使用してすでにロードされているためです。これらを定義し直すと、
857 それらの本来の定義を上書きすることになります (この制限は永続的に
858 適用される見込み)。
859 .TP 2
860 \(bu IDL の fixed 型はサポートされていません。
861 .SH "既知の問題"
862 .LP
863
864 .LP
865 .RS 3
866 .TP 2
867 *
868 グローバル識別子のインポートは生成されません。エクスポートされていないローカル実装を呼び出すと例外が発生しますが、その原因はおそらく \f2ServerDelegate\fP DSI コード内の \f2NullPointerException\fP です。
869 .RE
870
871 .LP
872
873 .LP
874