src/linux/doc/man/ja/javac.1

Print this page


   1 ." Copyright (c) 1994, 2011, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.
   2 ." DO NOT ALTER OR REMOVE COPYRIGHT NOTICES OR THIS FILE HEADER.
   3 ."
   4 ." This code is free software; you can redistribute it and/or modify it
   5 ." under the terms of the GNU General Public License version 2 only, as
   6 ." published by the Free Software Foundation.
   7 ."
   8 ." This code is distributed in the hope that it will be useful, but WITHOUT
   9 ." ANY WARRANTY; without even the implied warranty of MERCHANTABILITY or
  10 ." FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE.  See the GNU General Public License
  11 ." version 2 for more details (a copy is included in the LICENSE file that
  12 ." accompanied this code).
  13 ."
  14 ." You should have received a copy of the GNU General Public License version
  15 ." 2 along with this work; if not, write to the Free Software Foundation,
  16 ." Inc., 51 Franklin St, Fifth Floor, Boston, MA 02110-1301 USA.
  17 ."
  18 ." Please contact Oracle, 500 Oracle Parkway, Redwood Shores, CA 94065 USA
  19 ." or visit www.oracle.com if you need additional information or have any
  20 ." questions.
  21 ."
  22 .TH javac 1 "07 May 2011"
  23 
  24 .LP
  25 .SH "名前"
  26 javac \- Java プログラミング言語コンパイラ
  27 .LP
  28 .RS 3
  29 .TP 2
  30 o
  31 形式 
  32 .TP 2
  33 o
  34 説明 
  35 .TP 2
  36 o
  37 オプション 
  38 .TP 2
  39 o
  40 コマンド行引数ファイル 
  41 .TP 2
  42 o
  43 注釈処理 
  44 .TP 2
  45 o
  46 型の検索 
  47 .TP 2
  48 o
  49 プログラマティックインタフェース 
  50 .TP 2
  51 o
  52 例 
  53 .TP 2
  54 o
  55 関連項目 
  56 .RE
  57 
  58 .LP
  59 .SH "形式"
  60 .LP
  61 .nf
  62 \f3
  63 .fl
  64         \fP\f3javac\fP [ options ] [ sourcefiles ] [ classes ] [ @argfiles ]
  65 .fl
  66 
  67 .fl
  68 .fi
  69 
  70 .LP
  71 .LP
  72 引数は順不同です。
  73 .LP
  74 .RS 3
  75 .TP 3
  76 options 
  77 コマンド行オプション。 
  78 .TP 3
  79 sourcefiles 
  80 コンパイルされる 1 つ以上のソースファイル (MyClass.java など) 
  81 .TP 3
  82 classes 
  83 注釈の処理対象となる 1 つ以上のクラス (MyPackage.MyClass など) 
  84 .TP 3
  85 @argfiles 
  86 オプションとソースファイルを列挙した 1 つ以上のファイル。このファイルの中では \f2\-J\fP オプションは指定できません。 






  87 .RE
  88 
  89 .LP
  90 .SH "説明"
  91 .LP
  92 .LP
  93 \f3javac\fP ツールは、Java プログラミング言語で記述されたクラスとインタフェースの定義を読み取り、バイトコードのクラスファイルにコンパイルします。また、Java ソースファイルおよびクラス内の注釈の処理も行います。
  94 .LP
  95 .LP
  96 ソースコードのファイル名を \f3javac\fP に渡すには、次の 2 つの方法があります。
  97 .LP
  98 .RS 3
  99 .TP 2
 100 o
 101 ソースファイルの数が少ない場合は、ファイル名をコマンド行で直接指定します。 
 102 .TP 2
 103 o
 104 ソースファイルの数が多い場合は、ファイル名を空白または改行で区切って、1 つのファイルに列挙します。次に、このリストファイル名の先頭に \f3@\fP を付けて、\f3javac\fP のコマンド行で指定します。 
 105 .RE
 106 
 107 .LP
 108 .LP
 109 ソースコードのファイル名は \f2.java\fP 拡張子を、クラスのファイル名は \f2.class\fP 拡張子を持っていなければなりません。また、ソースファイルとクラスファイルのどちらも、該当するクラスに対応するルート名を持っていなければなりません。たとえば、 \f2MyClass\fP という名前のクラスは、 \f2MyClass.java\fP という名前のソースファイルに記述します。このソースファイルは、 \f2MyClass.class\fP という名前のバイトコードクラスファイルにコンパイルされます。
 110 .LP
 111 .LP
 112 内部クラスが定義されていると、追加のクラスファイルが生成されます。これらのクラスファイルの名前は、 \f2MyClass$MyInnerClass.class\fP のように、外部クラス名と内部クラス名を組み合わせたものになります。
 113 .LP
 114 .LP
 115 ソースファイルは、パッケージツリーを反映したディレクトリツリーに配置する必要があります。たとえば、すべてのソースファイルを \f3/workspace\fP に置いている場合、 \f2com.mysoft.mypack.MyClass\fP のソースコードは \f3/workspace/com/mysoft/mypack/MyClass.java\fP にある必要があります。
 116 .LP
 117 .LP
 118 デフォルトでは、コンパイラは、各クラスファイルを対応するソースファイルと同じディレクトリに置きます。別の出力先ディレクトリを指定するには、\f3\-d\fP を使用します (このあとのオプションを参照)。
 119 .LP





 120 .SH "オプション"
 121 .LP
 122 .LP
 123 コンパイラには、現在の開発環境でサポートされており、将来のリリースでもサポートされる標準オプションのセットがあります。これ以外の非標準オプションは、現在の仮想マシンおよびコンパイラの実装に固有のオプションで、将来に変更される可能性があります。非標準オプションは、\f3\-X\fP で始まります。
 124 .LP
 125 .SS 
 126 標準オプション
 127 .LP
 128 .RS 3
 129 .TP 3
 130 \-Akey[=value] 
 131 注釈プロセッサに渡されるオプション。これらは、javac によって直接解釈されず、個々のプロセッサによって使用されます。\f2key\fP には、1 つまたは複数の識別子を「.」で区切ったものを指定してください。 
 132 .TP 3
 133 \-cp path または \-classpath path 
 134 ユーザーのクラスファイルおよび (場合によっては) 注釈プロセッサやソースファイルの検索場所を指定します。このクラスパスは \f3CLASSPATH\fP 環境変数のユーザークラスパスをオーバーライドします。\f3CLASSPATH\fP、\f3\-cp\fP、\f3\-classpath\fP のいずれも指定されていない場合、ユーザークラスパスは、現在のディレクトリになります。詳細は、「クラスパスの設定」を参照してください。 
 135 .LP
 136 \f3\-sourcepath\fP オプションが指定されていない場合は、ソースファイルもユーザークラスパスから検索されます。 
 137 .LP
 138 \f3\-processorpath\fP オプションが指定されていない場合は、注釈プロセッサもユーザークラスパスから検索されます。  
 139 .TP 3
 140 \-Djava.ext.dirs=directories 
 141 インストール型拡張機能の位置をオーバーライドします。 
 142 .TP 3
 143 \-Djava.endorsed.dirs=directories 
























 144 承認された標準パスの位置をオーバーライドします。 
 145 .TP 3
 146 \-d directory 
 147 クラスファイルの出力先ディレクトリを設定します。そのディレクトリはすでに存在している必要があります。\f3javac\fP は作成しません。クラスがパッケージの一部である場合、\f3javac\fP は、必要に応じてディレクトリを作成し、パッケージ名を反映したサブディレクトリにクラスファイルを置きます。たとえば、\f3\-d /home/myclasses\fP と指定し、クラスの名前が \f2com.mypackage.MyClass\fP である場合、クラスファイルは \f2/home/myclasses/com/mypackage/MyClass.class\fP になります。 
 148 .LP
 149 \f3\-d\fP が指定されなかった場合、\f3javac\fP は各クラスファイルを、その生成元となるソースファイルと同じディレクトリ内に格納します。 
 150 .LP
 151 \f3注:\fP \f3\-d\fP で指定したディレクトリはユーザークラスパスに自動的には追加されません。  
 152 .TP 3







 153 \-deprecation 
 154 推奨されないメンバーやクラスが、使用またはオーバーライドされるたびに説明を表示します。\f3\-deprecation\fP が指定されていない場合、\f3javac\fP は、推奨されないメンバーやクラスを使用またはオーバーライドしているソースファイルの要約を表示します。\f3\-deprecation\fP は \f3\-Xlint:deprecation\fP の省略表記です。 
 155 .TP 3
 156 \-encoding encoding 
 157 ソースファイルのエンコーディング名 ( \f2EUC\-JP や UTF\-8\fP など) を指定します。\f3\-encoding\fP が指定されていない場合は、プラットフォームのデフォルトコンバータが使われます。  
 158 .TP 3
 159 \-endorseddirs directories 





 160 承認された標準パスの位置をオーバーライドします。 
 161 .TP 3
 162 \-extdirs directories 
 163 \f2ext\fP ディレクトリの位置をオーバーライドします。\f2directories\fP 変数には、コロンで区切ったディレクトリのリストを指定します。指定したディレクトリ内の各 JAR アーカイブから、クラスファイルが検索されます。見つかったすべての JAR アーカイブは自動的にクラスパスの一部になります。 
 164 .LP
 165 クロスコンパイル (異なる Java プラットフォームに実装されたブートストラップクラスや拡張機能クラスに対してコンパイルを行う) を実行する場合、このオプションには拡張機能クラスを含むディレクトリを指定します。詳細は、「クロスコンパイルオプション」を参照してください。  
 166 .TP 3



 167 \-g 
 168 局所変数を含むすべてのデバッグ情報を生成します。デフォルトでは、行番号およびソースファイル情報だけが生成されます。 
 169 .TP 3


 170 \-g:none 

 171 デバッグ情報を生成しません。 
 172 .TP 3
 173 \-g:{keyword list} 
 174 コンマで区切られたキーワードリストにより指定された、特定の種類のデバッグ情報だけを生成します。次のキーワードが有効です。 
 175 .RS 3
 176 .TP 3

 177 source 
 178 ソースファイルのデバッグ情報 
 179 .TP 3


 180 lines 
 181 行番号のデバッグ情報 
 182 .TP 3


 183 vars 
 184 局所変数のデバッグ情報 

 185 .RE
 186 .TP 3

 187 \-help 
 188 標準オプションの形式を表示します。 
 189 .TP 3
 190 \-implicit:{class,none} 
 191 暗黙的にロードされたソースファイルに対するクラスファイルの生成を制御します。クラスファイルを自動生成するには、\f3\-implicit:class\fP を使用します。クラスファイルの生成を抑制するには、\f3\-implicit:none\fP を使用します。このオプションが指定されなかった場合のデフォルト動作は、クラスファイルの自動生成になります。その場合、そのようなクラスファイルが生成された時に注釈処理も実行されると、コンパイラから警告が発行されます。このオプションが明示的に設定された場合には、警告は発行されません。「型の検索」を参照してください。  
 192 .TP 3
 193 \-Joption 
 194 \f3javac\fP が呼び出す \f3java\fP 起動ツールに、\f2option\fP を渡します。たとえば、\f3\-J\-Xms48m\fP と指定すると、スタートアップメモリーは 48M バイトに設定されます。\f3\-J\fP を使って、Java で記述されたアプリケーションを実行する背後の VM にオプション渡すことは、よく行われています。 
 195 .LP
 196 \f3注:\fP \f3CLASSPATH\fP、\f3\-classpath\fP、\f3\-bootclasspath\fP、および \f3\-extdirs\fP は、\f3javac\fP を実行するために使うクラスを指定するものではありません。このような方法でコンパイラの実装を操作することは、通常は無意味であり、常に危険を伴います。このような方法を使う必要がある場合は、\f3\-J\fP オプションを使って、必要なオプションを背後の \f3java\fP 起動ツールに渡してください。  
 197 .TP 3







 198 \-nowarn 
 199 警告メッセージを無効にします。これは \f3\-Xlint:none\fP と同じ意味です。 
 200 .TP 3
 201 \-proc: {none,only} 
 202 注釈処理、コンパイル、その両方、のいずれを実行するかを制御します。\f3\-proc:none\fP は、注釈処理なしでコンパイルが実行されることを意味します。\f3\-proc:only\fP は、注釈処理だけが実行され、後続のコンパイルはまったく実行されないことを意味します。 
 203 .TP 3
 204 \-processor class1[,class2,class3...] 










 205 実行する注釈プロセッサの名前。これを指定した場合、デフォルトの検索処理は省略されます。 
 206 .TP 3
 207 \-processorpath path 
 208 注釈プロセッサの検索場所を指定します。このオプションを使用しなかった場合、クラスパス内でプロセッサの検索が行われます。 
 209 .TP 3
 210 \-s dir 
 211 生成されたソースファイルの格納先となるディレクトリを指定します。そのディレクトリはすでに存在している必要があります。\f3javac\fP は作成しません。クラスがパッケージの一部になっていた場合、コンパイラはそのソースファイルを、パッケージ名を反映したサブディレクトリ内に格納します。その際、必要に応じてディレクトリを作成します。たとえば、ユーザーが \f3\-s /home/mysrc\fP と指定し、クラスの名前が \f2com.mypackage.MyClass\fP であった場合、そのソースファイルは \f2/home/mysrc/com/mypackage/MyClass.java\fP 内に格納されます。 
 212 .TP 3
 213 \-source release 
 214 受け付けるソースコードのバージョンを指定します。\f2release\fP には次の値を指定できます。 
 215 .RS 3
 216 .TP 3
 217 1.3 
 218 このコンパイラでは、JDK 1.3 以降に導入されたアサーション、総称、または他の言語機能をサポートしません。 
 219 .TP 3
 220 1.4 
 221 JDK 1.4 で導入された、アサーションを含むコードを受け付けます。 
 222 .TP 3
 223 1.5 
 224 JDK 5 で導入された総称および他の言語機能を含んだコードを受け付けます。 
 225 .TP 3













 226 5 
 227 1.5 と同義です。 
 228 .TP 3
 229 1.6 
 230 これがデフォルト値です。Java SE 6 では言語に対する変更は導入されませんでしたが、ソースファイル内のエンコーディングエラーが、以前のような「警告」ではなく、「エラー」として報告されるようになりました。 
 231 .TP 3




 232 6 
 233 1.6 と同義です。 
 234 .TP 3
 235 1.7 
 236 JDK 7 で導入された機能を含むコードを受け付けます。 
 237 .TP 3




 238 7 
 239 1.7 と同義です。 










 240 .RE
 241 .TP 3
 242 \-sourcepath sourcepath 
 243 クラスまたはインタフェースの定義を検索するソースコードパスを指定します。ユーザークラスパスと同様に、ソースパスの複数のエントリはコロン (\f3:\fP) で区切ります。ソースパスのエントリには、ディレクトリ、JAR アーカイブ、または ZIP アーカイブを指定できます。パッケージを使っている場合は、ディレクトリまたはアーカイブ内のローカルパス名がパッケージ名を反映していなければなりません。 
 244 .LP
 245 \f3注:\fP\ クラスパスからクラスだけでなくそのソースも見つかった場合、そのクラスは自動再コンパイルの対象になることがあります。「型の検索」を参照してください。  
 246 .TP 3
 247 \-verbose 
 248 詳細な出力を表示します。ロードされるクラスおよびコンパイルされるソースファイルごとの情報が出力されます。 
 249 .TP 3


 250 \-version 
 251 バージョン情報を出力します。  
 252 .TP 3
 253 \-Werror 



 254 警告が発生した場合にコンパイルを終了します。 
 255 .TP 3

 256 \-X 

 257 非標準オプションに関する情報を表示して終了します。 
 258 .RE
 259 
 260 .LP
 261 .SS 
 262 クロスコンパイルオプション
 263 .LP
 264 .LP
 265 デフォルトでは、クラスのコンパイルは、\f3javac\fP が添付されているプラットフォームのブートストラップクラスおよび拡張機能クラスに対して行われます。ただし、\f3javac\fP は、異なる Java プラットフォームに実装されたブートストラップクラスおよび拡張機能クラスに対してコンパイルを行う「クロスコンパイル」もサポートしています。クロスコンパイルを行う場合は、\f3\-bootclasspath\fP および \f3\-extdirs\fP を使うことが重要です。このあとの「クロスコンパイルの例」を参照してください。
 266 .LP
 267 .RS 3
 268 .TP 3
 269 \-target version 
 270 指定されたバージョンの VM をターゲットにしたクラスファイルを生成します。このクラスファイルは、指定されたターゲット以降のバージョンでは動作しますが、それより前のバージョンの VM では動作しません。有効なターゲットは、\f31.1\fP、\f31.2\fP、\f31.3\fP、\f31.4\fP、\f31.5\fP (\f35\fP も可)、\f31.6\fP (\f36\fP も可)、および \f31.7\fP (\f37\fP も可) です。 
 271 .LP
 272 \f3\-target\fP のデフォルトは、次のように \f3\-source\fP の値によって決まります。 
 273 .RS 3
 274 .TP 2
 275 o
 276 \-source が\f3指定されなかった\fP場合、\-target の値は \f31.7\fP になります。 
 277 .TP 2
 278 o
 279 \-source が\f31.2\fP の場合、\-target の値は \f31.4\fP になります。 
 280 .TP 2
 281 o
 282 \-source が\f31.3\fP の場合、\-target の値は \f31.4\fP になります。 
 283 .TP 2
 284 o
 285 \-source が\f3それ以外の値の場合はすべて\fP、\f3\\\-target\fP の値は \f3\-source\fP の値になります。 
 286 .RE
 287 .TP 3
 288 \-bootclasspath bootclasspath 
 289 指定された一連のブートクラスに対してクロスコンパイルを行います。ユーザークラスパスと同様に、ブートクラスパスの複数のエントリはコロン (\f3:\fP) で区切ります。ブートクラスパスのエントリには、ディレクトリ、JAR アーカイブ、または ZIP アーカイブを指定できます。 
 290 .RE
 291 
 292 .LP
 293 .SS 
 294 非標準オプション
 295 .LP
 296 .RS 3
 297 .TP 3
 298 \-Xbootclasspath/p:path 
 299 ブートストラップクラスパスの前に追加します。 
 300 .TP 3
 301 \-Xbootclasspath/a:path 
 302 ブートストラップクラスパスの後ろに追加します。 
 303 .TP 3
 304 \-Xbootclasspath/:path 
 305 ブートストラップクラスファイルの位置をオーバーライドします。 
 306 .TP 3









































































































































 307 \-Xlint 
 308 推奨されるすべての警告を有効にします。このリリースでは、利用可能なすべての警告を有効にすることが推奨されています。 
 309 .TP 3


 310 \-Xlint:all 
 311 推奨されるすべての警告を有効にします。このリリースでは、利用可能なすべての警告を有効にすることが推奨されています。 
 312 .TP 3


 313 \-Xlint:none 

 314 すべての警告を無効にします。 
 315 .TP 3
 316 \-Xlint:name 
 317 警告 \f2name\fP を有効にします。このオプションで有効にできる警告のリストについては、「\-Xlint オプションを使って有効または無効にできる警告」を参照してください。 
 318 .TP 3
 319 \-Xlint:\-name 
 320 警告 \f2name\fP を無効にします。このオプションで無効にできる警告のリストについては、「\-Xlint オプションを使って有効または無効にできる警告」を参照してください。 
 321 .TP 3
 322 \-Xmaxerrs number 






 323 印刷するエラーの最大数を設定します。 
 324 .TP 3
 325 \-Xmaxwarns number 


 326 印刷する警告の最大数を設定します。 
 327 .TP 3
 328 \-Xstdout filename 
 329 コンパイラのメッセージを、指定されたファイルに送ります。デフォルトでは、コンパイラのメッセージは \f2System.err\fP に送られます。 
 330 .TP 3
 331 \-Xprefer:{newer,source} 
 332 ある型に対してソースファイルとクラスファイルの両方が見つかった場合、そのどちらのファイルを読み取るべきかを指定します (「型の検索」を参照)。\f2\-Xprefer:newer\fP を使用した場合、ある型に対するソースファイルとクラスファイルの新しい方が読み取られます (デフォルト)。\f2\-Xprefer:source\fP オプションを使用した場合、ソースファイルが読み取られます。SOURCE の保存ポリシーを使って宣言された注釈に任意の注釈プロセッサがアクセスできるようにする場合は、\f2\-Xprefer:source\fP \f2を使用してください\fP。  
 333 .TP 3
 334 \-Xpkginfo:{always,legacy,nonempty} 
 335 パッケージ情報ファイルの処理を指定します。 
 336 .TP 3

























 337 \-Xprint 
 338 指定された型のテキスト表現をデバッグ目的で出力します。注釈処理、コンパイルのどちらも実行しません。出力形式は変更される可能性があります。 
 339 .TP 3


 340 \-XprintProcessorInfo 

 341 ある特定のプロセッサが処理を依頼されている注釈に関する情報を出力します。 
 342 .TP 3

 343 \-XprintRounds 

 344 初回および後続の注釈処理ラウンドに関する情報を出力します。 
 345 .RE
 346 
 347 .LP
 348 .SS 
 349 \-Xlint オプションを使って有効または無効にできる警告
 350 .LP
 351 .LP
 352 \f3\-Xlint:\fP\f2name\fP オプションを使って警告 \f2name\fP を有効にします。ただし、\f2name\fP は次の警告名のいずれかになります。同様に、\f3\-Xlint:\-\fP\f2name\fP オプションを使って警告 \f2name\fP を無効にできます。
 353 .LP
 354 .RS 3
 355 .TP 3
 356 cast 
 357 不要で冗長なキャストについて警告します。次に例を示します。 





 358 .nf
 359 \f3
 360 .fl
 361 String s = (String)"Hello!"
 362 .fl
 363 \fP
 364 .fi
 365 .TP 3




 366 classfile 
 367 クラスファイルの内容に関連した問題について警告します。 
 368 .TP 3


 369 deprecation 
 370 非推奨項目の使用について警告します。次に例を示します。 





 371 .nf
 372 \f3
 373 .fl
 374     java.util.Date myDate = new java.util.Date();
 375 .fl
 376     int currentDay = myDate.getDay();
 377 .fl
 378 \fP
 379 .fi
 380 .LP
 381 メソッド \f2java.util.Date.getDay\fP は JDK 1.1 以降は推奨されていません。  
 382 .TP 3
 383 dep\-ann 
 384 \f2@deprecated\fP Javadoc コメントでドキュメント化されているが、 \f2@Deprecated\fP 注釈が付いていない項目について警告します。次に例を示します。 






 385 .nf
 386 \f3
 387 .fl
 388   /**
 389 .fl
 390    * @deprecated As of Java SE 7, replaced by {@link #newMethod()}
 391 .fl
 392    */
 393 .fl
 394 
 395 .fl
 396   public static void deprecatedMethood() { }
 397 .fl
 398 
 399 .fl
 400   public static void newMethod() { }
 401 .fl
 402 \fP
 403 .fi
 404 .TP 3




 405 divzero 
 406 一定の整数 0 で除算されることについて警告します。次に例を示します。 





 407 .nf
 408 \f3
 409 .fl
 410     int divideByZero = 42 / 0;
 411 .fl
 412 \fP
 413 .fi
 414 .TP 3




 415 empty 
 416 \f2if\fP 文以降が空の文であることについて警告します。次に例を示します。 





 417 .nf
 418 \f3
 419 .fl
 420 class E {
 421 .fl
 422     void m() {
 423 .fl
 424         if (true) ;
 425 .fl
 426     }
 427 .fl
 428 }
 429 .fl
 430 \fP
 431 .fi
 432 .TP 3




 433 fallthrough 
 434 fall\-through ケースの \f2switch\fP ブロックをチェックし、検出されたものに対して警告メッセージを表示します。Fall\-through ケースは、\f2switch\fP ブロック内の最後のケースを除くケースです。このコードには \f2break\fP 文は含まれません。コードの実行をそのケースから次のケースへ移動します。たとえば、この \f2switch\fP ブロック内の \f2case 1\fP ラベルに続くコードは、\f2break\fP 文で終わっていません。 





 435 .nf
 436 \f3
 437 .fl
 438 switch (x) {
 439 .fl
 440 case 1:
 441 .fl
 442        System.out.println("1");
 443 .fl
 444        //  No break statement here.
 445 .fl
 446 case 2:
 447 .fl
 448        System.out.println("2");
 449 .fl
 450 }
 451 .fl
 452 \fP
 453 .fi
 454 .LP
 455 このコードのコンパイル時に \f2\-Xlint:fallthrough\fP フラグが使用されていた場合、コンパイラは 当該ケースの行番号とともに、fall\-through ケースの可能性があることを示す警告を発行します。  
 456 .TP 3



 457 finally 
 458 正常に完了できない \f2finally\fP 節について警告します。次に例を示します。 





 459 .nf
 460 \f3
 461 .fl
 462   public static int m() {
 463 .fl
 464     try {
 465 .fl
 466       throw new NullPointerException();
 467 .fl
 468     } catch (NullPointerException e) {
 469 .fl
 470       System.err.println("Caught NullPointerException.");
 471 .fl
 472       return 1;
 473 .fl
 474     } finally {
 475 .fl
 476       return 0;
 477 .fl
 478     }
 479 .fl
 480   }
 481 .fl
 482 \fP
 483 .fi
 484 .LP
 485 この例では、コンパイラは \f2finally\fP ブロックに関する警告を生成します。このメソッドが呼び出されると、値 1 ではなく \f20\fP が \f2返されます\fP。 \f2finally\fP ブロックは、 \f2try\fP ブロックが終了すると必ず実行されます。この例では、制御が \f2catch\fP に移された場合、メソッドは終了します。ただし、 \f2finally\fP ブロックは実行される必要があるため、制御がすでにこのメソッドの外部に移されていても、このブロックは実行されます。  
 486 .TP 3



 487 options 
 488 コマンド行オプションの使用に関する問題について警告します。この種の警告の例については、「クロスコンパイルの例」を参照してください。 
 489 .TP 3


 490 overrides 
 491 メソッドのオーバーライドに関する問題について警告します。たとえば、次の 2 つのクラスがあるとします。 





 492 .nf
 493 \f3
 494 .fl
 495 public class ClassWithVarargsMethod {
 496 .fl
 497   void varargsMethod(String... s) { }
 498 .fl
 499 }
 500 .fl
 501 \fP
 502 .fi
 503 .nf
 504 \f3
 505 .fl
 506 public class ClassWithOverridingMethod extends ClassWithVarargsMethod {
 507 .fl
 508   @Override
 509 .fl
 510   void varargsMethod(String[] s) { }
 511 .fl
 512 }
 513 .fl
 514 \fP
 515 .fi
 516 .LP
 517 コンパイラは次のような警告を生成します。 
 518 .nf
 519 \f3
 520 .fl
 521 warning: [override] varargsMethod(String[]) in ClassWithOverridingMethod overrides varargsMethod(String...) in ClassWithVarargsMethod; overriding method is missing '...'
 522 .fl
 523 \fP
 524 .fi
 525 .LP
 526 コンパイラは、varargs メソッドを検出すると、varargs の仮パラメータを配列に変換します。メソッド \f2ClassWithVarargsMethod.varargsMethod\fP では、コンパイラは varargs の仮パラメータ \f2String... s\fP を仮パラメータ \f2String[] s\fP に変換します。String[] s は、メソッド \f2ClassWithOverridingMethod.varargsMethod\fP の仮パラメータに対応する配列です。その結果、この例ではコンパイルが行われます。  
 527 .TP 3







 528 path 
 529 コマンド行での無効なパス要素と存在しないパスディレクトリについて警告します (クラスパス、ソースパスなどのパス関連)。このような警告を \f2@SuppressWarnings\fP 注釈で抑制することはできません。次に例を示します。 





 530 .nf
 531 \f3
 532 .fl
 533 javac \-Xlint:path \-classpath /nonexistentpath Example.java
 534 .fl
 535 \fP
 536 .fi
 537 .TP 3




 538 processing 
 539 注釈処理に関する問題について警告します。コンパイラがこの警告を生成するのは、注釈を含むクラスがあるときに、使用している注釈プロセッサでその型の例外を処理できない場合です。単純な注釈プロセッサの例を次に示します。 
 540 .LP
 541 \f3ソースファイル \fP\f4AnnoProc.java\fP: 
 542 .nf
 543 \f3
 544 .fl
 545 import java.util.*;
 546 .fl
 547 import javax.annotation.processing.*;
 548 .fl
 549 import javax.lang.model.*;
 550 .fl
 551 import javax.lang.model.element.*;
 552 .fl
 553 
 554 .fl
 555 @SupportedAnnotationTypes("NotAnno")
 556 .fl
 557 public class AnnoProc extends AbstractProcessor {
 558 .fl
 559     public boolean process(Set<? extends TypeElement> elems, RoundEnvironment renv) {
 560 .fl
 561         return true;
 562 .fl
 563     }
 564 .fl
 565 
 566 .fl
 567     public SourceVersion getSupportedSourceVersion() {
 568 .fl
 569         return SourceVersion.latest();
 570 .fl
 571     }
 572 .fl
 573 }
 574 .fl
 575 \fP
 576 .fi
 577 .LP
 578 \f3ソースファイル \fP\f4AnnosWithoutProcessors.java\fP\f3:\fP 






 579 .nf
 580 \f3
 581 .fl
 582 @interface Anno { }
 583 .fl
 584 
 585 .fl
 586 @Anno
 587 .fl
 588 class AnnosWithoutProcessors { }
 589 .fl
 590 \fP
 591 .fi
 592 .LP
 593 次のコマンドは、注釈プロセッサ \f2AnnoProc\fP をコンパイルし、この注釈プロセッサをソースファイル \f2AnnosWithoutProcessors.java\fP に対して実行します。 






 594 .nf
 595 \f3
 596 .fl
 597 % javac AnnoProc.java
 598 .fl
 599 % javac \-cp . \-Xlint:processing \-processor AnnoProc \-proc:only AnnosWithoutProcessors.java
 600 .fl
 601 \fP
 602 .fi
 603 .LP
 604 コンパイラがソースファイル \f2AnnosWithoutProcessors.java\fP に対して注釈プロセッサを実行すると、次の警告が生成されます。 






 605 .nf
 606 \f3
 607 .fl
 608 warning: [processing] No processor claimed any of these annotations: Anno
 609 .fl
 610 \fP
 611 .fi
 612 .LP
 613 この問題を解決するには、クラス \f2AnnosWithoutProcessors\fP で定義および使用される注釈の名前を \f2Anno\fP から \f2NotAnno\fP に変更します。  
 614 .TP 3



 615 rawtypes 
 616 raw 型に対する未検査操作について警告します。次の文では、 \f2rawtypes\fP 警告が生成されます。 





 617 .nf
 618 \f3
 619 .fl
 620 void countElements(List l) { ... }
 621 .fl
 622 \fP
 623 .fi
 624 .LP
 625 次の文では、 \f2rawtypes\fP 警告は生成されません。 
 626 .nf
 627 \f3
 628 .fl
 629 void countElements(List<?> l) { ... }
 630 .fl
 631 \fP
 632 .fi
 633 .LP
 634 \f2List\fP は raw 型です。ただし、 \f2List<?>\fP はアンバウンド形式のワイルドカードのパラメータ化された型です。 \f2List\fP はパラメータ化されたインタフェースなので、必ずその型引数を指定する必要があります。この例では、 \f2List\fP の仮引数はアンバウンド形式のワイルドカード (\f2?\fP) を使ってその仮型パラメータとして指定されます。つまり、 \f2countElements\fP メソッドは \f2List\fP インタフェースのどのインスタンス化も受け付けることができます。  
 635 .TP 3
 636 serial 
 637 直列化可能クラスに \f2serialVersionUID\fP 定義がないことを警告します。次に例を示します。 






 638 .nf
 639 \f3
 640 .fl
 641 public class PersistentTime implements Serializable
 642 .fl
 643 {
 644 .fl
 645   private Date time;
 646 .fl
 647 
 648 .fl
 649    public PersistentTime() {
 650 .fl
 651      time = Calendar.getInstance().getTime();
 652 .fl
 653    }
 654 .fl
 655 
 656 .fl
 657    public Date getTime() {
 658 .fl
 659      return time;
 660 .fl
 661    }
 662 .fl
 663 }
 664 .fl
 665 \fP
 666 .fi
 667 .LP


 668 コンパイラは次の警告を生成します。 




 669 .nf
 670 \f3
 671 .fl
 672 warning: [serial] serializable class PersistentTime has no definition of serialVersionUID
 673 .fl
 674 \fP
 675 .fi
 676 .LP
 677 直列化可能クラスが \f2serialVersionUID\fP という名前のフィールドを明示的に宣言しない場合、直列化ランタイムは「Java オブジェクト直列化仕様」で説明されているように、クラスのさまざまな側面に基づいて、クラスの \f2serialVersionUID\fP のデフォルト値を計算します。ただし、すべての直列化可能クラスが \f2serialVersionUID\fP 値を明示的に宣言することを強くお勧めします。これは、 \f2serialVersionUID\fP 値を計算するデフォルトのプロセスが、コンパイラの実装によって異なる可能性のあるクラスの詳細にきわめて影響を受けやすく、直列化復元中に予期しない \f2InvalidClassExceptions\fP が発生する可能性があるためです。したがって、Java コンパイラの実装が異なっても \f2serialVersionUID\fP 値の一貫性を確保にするには、直列化可能クラスが \f2serialVersionUID\fP 値を明示的に宣言する必要があります。  
 678 .TP 3
 679 static 
 680 static の使用に関する問題について警告します。次に例を示します。 





 681 .nf
 682 \f3
 683 .fl
 684 class XLintStatic {
 685 .fl
 686     static void m1() { }
 687 .fl
 688     void m2() { this.m1(); }
 689 .fl
 690 }
 691 .fl
 692 \fP
 693 .fi
 694 .LP


 695 コンパイラは次の警告を生成します。 




 696 .nf
 697 \f3
 698 .fl
 699 warning: [static] static method should be qualified by type name, XLintStatic, instead of by an expression
 700 .fl
 701 \fP
 702 .fi
 703 .LP
 704 この問題を解決するために、次のように static メソッド \f2m1\fP を呼び出すことができます。 
 705 .nf
 706 \f3
 707 .fl
 708 XLintStatic.m1();
 709 .fl
 710 \fP
 711 .fi
 712 .LP
 713 あるいは、 \f2static\fP キーワードをメソッド \f2m1\fP の宣言から削除することもできます。  
 714 .TP 3


 715 try 
 716 try\-with\-resources 文を含む、 \f2try\fP ブロックの使用に関する問題について警告します。たとえば、try 文で宣言されたリソース \f2ac\fP が使用されないために、 \f2次の文に対して警告が\fP 生成されます。 





 717 .nf
 718 \f3
 719 .fl
 720 try ( AutoCloseable ac = getResource() ) {
 721 .fl
 722     // do nothing
 723 .fl
 724 }
 725 .fl
 726 \fP
 727 .fi
 728 .TP 3




 729 unchecked 
 730 Java 言語仕様で指定されている未検査変換警告の詳細を示します。次に例を示します。 





 731 .nf
 732 \f3
 733 .fl
 734     List l = new ArrayList<Number>();
 735 .fl
 736     List<String> ls = l;       // unchecked warning
 737 .fl
 738 \fP
 739 .fi
 740 .LP
 741 型の消去中に、型 \f2ArrayList<Number>\fP および \f2List<String>\fP はそれぞれ \f2ArrayList\fP および \f2List\fP になります。 
 742 .LP
 743 変数 \f2ls\fP にはパラメータ化された型 \f2List<String>\fP が指定されています。l によって参照される \f2List\fP \f2が\fP \f2ls\fP に代入されると、コンパイラは未検査警告を生成します。コンパイラは \f2l\fP が \f2List<String>\fP 型を参照するかどうかをコンパイル時に判断できません。また、JVM が実行時にそれを判断できないことも認識しています。l は List<String> 型を参照しません。その結果、ヒープ汚染が発生します。 
 744 .LP
 745 詳しく説明すると、ヒープ汚染状態が発生するのは、 \f2List\fP オブジェクト \f2l\fP (その static 型は \f2List<Number>\fP) が別の \f2List\fP オブジェクト \f2ls\fP (異なる static 型 \f2List<String>\fP を持つ) に代入される場合です。しかし、コンパイラではこの代入を未だに許可しています。総称をサポートしない Java SE のバージョンとの下位互換性を確保するために、この代入を許可する必要があります。型消去のために、 \f2List<Number>\fP と \f2List<String>\fP は \f2List\fP になります。その結果、コンパイラはオブジェクト \f2l\fP ( \f2List\fP という raw 型を持つ) をオブジェクト \f2ls\fPに代入することを許可します。  
 746 .TP 3

 747 varargs 
 748 可変引数 (varargs) メソッド、特に非具象化可能引数を含むものの使用が安全でないことを警告します。次に例を示します。 





 749 .nf
 750 \f3
 751 .fl
 752 public class ArrayBuilder {
 753 .fl
 754   public static <T> void addToList (List<T> listArg, T... elements) {
 755 .fl
 756     for (T x : elements) {
 757 .fl
 758       listArg.add(x);
 759 .fl
 760     }
 761 .fl
 762   }
 763 .fl
 764 }
 765 .fl
 766 \fP
 767 .fi
 768 .LP
 769 コンパイラは、メソッド \f2ArrayBuilder.addToList\fP の定義に関する次の警告を生成します。 









 770 .nf
 771 \f3
 772 .fl
 773 warning: [varargs] Possible heap pollution from parameterized vararg type T
 774 .fl
 775 \fP
 776 .fi
 777 .LP
 778 コンパイラは、varargs メソッドを検出すると、varargs の仮パラメータを配列に変換します。しかし、Java プログラミング言語では、パラメータ化された型の配列の作成を許可していません。メソッド \f2ArrayBuilder.addToList\fP では、コンパイラは varargs の仮パラメータ \f2T... elements\fP を仮パラメータ \f2T[] elements\fP(配列) に変換します。しかし、型消去のために、コンパイラは varargs の仮パラメータを \f2Object[] elements\fP に変換します。その結果、ヒープ汚染が発生する可能性があります。  
 779 .RE
 780 
 781 .LP
 782 .SH "コマンド行引数ファイル"
 783 .LP
 784 .LP
 785 javac のコマンド行を短くしたり簡潔にしたりするために、 \f2javac\fP コマンドに対する引数 ( \f2\-J\fP オプションを除く) を含む 1 つ以上のファイルを指定することができます。この方法を使うと、どのオペレーティングシステム上でも、任意の長さの javac コマンドを作成できます。
 786 .LP
 787 .LP
 788 引数ファイルには、javac のオプションとソースファイル名を自由に組み合わせて記述できます。ファイル内の各引数は、スペースまたは改行で区切ります。ファイル名に空白が含まれている場合は、そのファイル名全体を二重引用符で囲みます。
 789 .LP
 790 .LP
 791 引数ファイル内のファイル名は、現在のディレクトリから見た相対パスになります。引数ファイルの位置から見た相対パスではありません。引数ファイル内のファイル名リストでは、ワイルドカード (*) は使用できません。たとえば、 \f2*.java\fP とは指定できません。引数ファイル内の引数で \f2@\fP 文字を使用して、複数のファイルを再帰的に解釈することはサポートされていません。また、 \f2\-J\fP オプションもサポートされていません。このオプションは起動ツールに渡されますが、起動ツールでは引数ファイルをサポートしていないからです。
 792 .LP
 793 .LP
 794 javac を実行するときに、各引数ファイルのパスとファイル名の先頭に \f2@\fP 文字を付けて渡します。javac は、\f2@\fP 文字で始まる引数を見つけると、そのファイルの内容を展開して引数リストに挿入します。
 795 .LP
 796 .SS 
 797 引数ファイルを 1 つ指定する例
 798 .LP
 799 .LP
 800 \f2「argfile」という名前の引数ファイルに\fPすべての javac 引数を格納する場合は、次のように指定します。
 801 .LP
 802 .nf
 803 \f3
 804 .fl
 805 % \fP\f3javac @argfile\fP
 806 .fl
 807 .fi
 808 
 809 .LP
 810 .LP
 811 この引数ファイルには、次の例で示されている 2 つのファイルの内容を両方とも入れることができます。
 812 .LP
 813 .SS 
 814 引数ファイルを 2 つ指定する例
 815 .LP
 816 .LP
 817 たとえば、javac オプション用に 1 ファイル、ソースファイル名用に 1 ファイルというように、2 つの引数ファイルを作成することもできます。なお、このあとのリストでは、行の継続文字を使用していません。
 818 .LP
 819 .LP
 820 以下の内容を含む \f2options\fP というファイルを作成します。
 821 .LP
 822 .nf
 823 \f3
 824 .fl
 825      \-d classes
 826 .fl
 827      \-g
 828 .fl
 829      \-sourcepath /java/pubs/ws/1.3/src/share/classes
 830 .fl
 831 
 832 .fl
 833 \fP
 834 .fi
 835 
 836 .LP
 837 .LP
 838 以下の内容を含む \f2classes\fP というファイルを作成します。
 839 .LP
 840 .nf
 841 \f3
 842 .fl
 843      MyClass1.java
 844 .fl
 845      MyClass2.java
 846 .fl
 847      MyClass3.java
 848 .fl
 849 
 850 .fl
 851 \fP
 852 .fi
 853 
 854 .LP
 855 .LP
 856 次のコマンドを使用して \f3javac\fP を実行します。
 857 .LP
 858 .nf
 859 \f3
 860 .fl
 861   % \fP\f3javac @options @classes\fP
 862 .fl
 863 
 864 .fl
 865 .fi
 866 
 867 .LP
 868 .SS 
 869 パス付きの引数ファイルの例
 870 .LP
 871 .LP
 872 引数ファイルには、パスを指定できます。ただし、そのファイル内に指定されたファイル名は、現在の作業ディレクトリから見た相対パスになります。つまり、下の例の場合は、 \f2path1\fP や \f2path2\fP から見た相対パスではありません。
 873 .LP
 874 .nf
 875 \f3
 876 .fl
 877 % \fP\f3javac @path1/options @path2/classes\fP
 878 .fl
 879 .fi
 880 
 881 .LP

















 882 .SH "注釈処理"
 883 .LP
 884 .LP
 885 \f3javac\fP が注釈処理を直接サポートしているため、独立した注釈処理ツールである \f3apt\fP を使用する必要がなくなりました。
 886 .LP
 887 .LP
 888 注釈処理の API は、 \f2javax.annotation.processing\fP および \f2javax.lang.model\fP パッケージとそのサブパッケージ内に定義されています。
 889 .LP
 890 .SS 
 891 注釈処理の概要
 892 .LP
 893 .LP
 894 \f3\-proc:none\fP オプションによって注釈処理が無効化されないかぎり、コンパイラは使用可能なすべての注釈プロセッサを検索します。検索パスは \f3\-processorpath\fP オプションを使って指定できます。検索パスを指定しなかった場合は、ユーザークラスパスが使用されます。プロセッサの検索は、検索パス上の \f2META\-INF/services/javax.annotation.processing.Processor\fP という名前のサービスプロバイダ構成ファイルに基づいて行われます。このようなファイルには、使用するすべての注釈プロセッサの名前を、1 行に 1 つずつ含めてください。また、別の方法として、\f3\-processor\fP オプションを使ってプロセッサを明示的に指定することもできます。
 895 .LP
 896 .LP
 897 コンパイラは、コマンド行のソースファイルやクラスを走査することで、どのような注釈が存在しているかを確認し終わると、プロセッサに対して問い合わせを行い、それらのプロセッサがどの注釈を処理できるのかを確認します。一致するものが見つかった場合、そのプロセッサが呼び出されます。各プロセッサは、自身が処理する注釈を「要求」できます。その場合、それらの注釈に対する別のプロセッサを見つける試みは行われません。すべての注釈が要求されてしまうと、コンパイラはそれ以上プロセッサの検索を行いません。
 898 .LP
 899 .LP
 900 いずれかのプロセッサによって新しいソースファイルが生成されると、注釈処理の 2 回目のラウンドが開始されます。新しく生成されたすべてのソースファイルが走査され、前回と同様に注釈が処理されます。以前のラウンドで呼び出されたプロセッサはすべて、後続のどのラウンドでも呼び出されます。これが、新しいソースファイルが生成されなくなるまで続きます。
 901 .LP
 902 .LP
 903 あるラウンドで新しいソースファイルが生成されなかった場合、注釈プロセッサがあと 1 回だけ呼び出され、必要な処理を実行する機会が与えられます。最後に、\f3\-proc:only\fP オプションが使用されないかぎり、コンパイラは、元のソースファイルと生成されたすべてのソースファイルをコンパイルします。
 904 .LP
 905 .SS 
 906 暗黙的にロードされたソースファイル
 907 .LP
 908 .LP
 909 コンパイラは、一連のソースファイルをコンパイルする際に、別のソースファイルを暗黙的にロードすることが必要な場合があります (「型の検索」を参照)。そのようなファイルは、現時点では注釈処理の対象になりません。デフォルトでは、注釈処理が実行され、かつ暗黙的にロードされたソースファイルが 1 つでもコンパイルされた場合にコンパイラは警告を発行します。この警告を抑制する方法については、\-implicit オプションを参照してください。
 910 .LP
 911 .SH "型の検索"
 912 .LP
 913 .LP
 914 ソースファイルをコンパイルする場合、コマンド行で指定したソースファイルに型の定義が見つからないとき、コンパイラは通常、その型に関する情報を必要とします。コンパイラは、ソースファイルで使われているクラスまたはインタフェース、拡張されているクラスまたはインタフェース、あるいは実装されているクラスまたはインタフェースすべてについて、型の情報を必要とします。これには、ソースファイルで明示的には言及されていなくても、継承を通じて情報を提供するクラスとインタフェースも含まれます。
 915 .LP
 916 .LP
 917 たとえば、\f3java.applet.Applet\fP をサブクラスにした場合、\f3アプレットの\fP祖先のクラス(\f3java.awt.Panel\fP、\f3java.awt.Container\fP、\f3java.awt.Component\fP、\f3java.lang.Object\fP)を使用していることになります。
 918 .LP
 919 .LP
 920 コンパイラは、型の情報が必要になると、その型を定義しているソースファイルまたはクラスファイルを探します。まず、ブートストラップクラスと拡張機能クラスを検索し、続いてユーザークラスパス (デフォルトではカレントディレクトリ) を検索します。ユーザークラスパスは、\f3CLASSPATH\fP 環境変数を設定して定義するか、または \f3\-classpath\fP コマンド行オプションを使って設定します。詳細は、「クラスパスの設定」を参照してください。
 921 .LP
 922 .LP
 923 \-sourcepath オプションが指定されている場合、コンパイラは、指定されたパスからソースファイルを検索します。それ以外の場合は、ユーザークラスパスからクラスファイルとソースファイルの両方を検索します。
 924 .LP
 925 .LP
 926 \f3\-bootclasspath\fP オプションと \f3\-extdirs\fP オプションを使うと、別のブートストラップクラスや拡張機能クラスを指定できます。このあとの「クロスコンパイルオプション」を参照してください。
 927 .LP
 928 .LP
 929 型の検索に成功したときに得られる結果は、クラスファイル、ソースファイル、またはその両方である場合があります。両方が見つかった場合、そのどちらを使用すべきかを \-Xprefer オプションでコンパイラに指示できます。\f3newer\fP が指定された場合、コンパイラは 2 つのファイルの新しい方を使用します。\f3source\fP が指定された場合、コンパイラはソースファイルを使用します。デフォルトは \f3newer\fP です。
 930 .LP
 931 .LP
 932 型の検索自体によって、または \f3\-Xprefer\fP が設定された結果として必要な型のソースファイルが見つかった場合、コンパイラはそのソースファイルを読み取り、必要な情報を取得します。さらに、コンパイラはデフォルトで、そのソースファイルのコンパイルも行います。\-implicit オプションを使えばその動作を指定できます。\f3none\fP を指定した場合、そのソースファイルのクラスファイルは生成されません。\f3class\fP を指定した場合、そのソースファイルのクラスファイルが生成されます。
 933 .LP
 934 .LP
 935 コンパイラは、注釈処理の完了後に、ある型情報の必要性を認識しない場合があります。その型情報があるソースファイル内に見つかり、かつ \f3\-implicit\fP オプションが指定されていない場合は、そのファイルが注釈処理の対象とならずにコンパイルされることを、コンパイラがユーザーに警告します。この警告を無効にするには、(そのファイルが注釈処理の対象となるように) そのファイルをコマンド行に指定するか、あるいはそのようなソースファイルに対してクラスファイルを生成すべきかどうかを \f3\-implicit\fP オプションを使って指定します。
 936 .LP
 937 .SH "プログラマティックインタフェース"
 938 .LP
 939 .LP
 940 \f3javac\fP は、 \f2javax.tools\fP パッケージ内のクラスとインタフェースによって定義される新しい Java Compiler API をサポートします。
 941 .LP
 942 .SS 
 943 例
 944 .LP
 945 .LP
 946 コマンド行から指定された引数を使ってコンパイルを実行するには、次のようなコードを使用します。
 947 .LP
 948 .nf
 949 \f3
 950 .fl
 951 JavaCompiler javac = ToolProvider.getSystemJavaCompiler();
 952 .fl
 953 int rc = javac.run(null, null, null, args);
 954 .fl
 955 \fP
 956 .fi
 957 
 958 .LP
 959 .LP
 960 この場合、標準出力ストリームにすべての診断メッセージが書き出され、コマンド行から呼び出された \f3javac\fP が返すのと同じ終了コードが返されます。
 961 .LP
 962 .LP
 963 \f2javax.tools.JavaCompiler\fP インタフェース上のほかのメソッドを使えば、診断メッセージの処理やファイルの読み取り元/書き込み先の制御などを行えます。
 964 .LP
 965 .SS 
 966 旧式のインタフェース
 967 .LP
 968 .LP
 969 \f3注:\fP この API は、下位互換性を確保するためだけに残されています。新しいコードでは、必ず前述の Java Compiler API を使用してください。
 970 .LP
 971 .LP
 972 \f2com.sun.tools.javac.Main\fP クラスには、プログラム内からコンパイラを呼び出すための static メソッドが 2 つ用意されています。それらを次に示します。
 973 .LP
 974 .nf
 975 \f3
 976 .fl
 977 public static int compile(String[] args);
 978 .fl
 979 public static int compile(String[] args, PrintWriter out);
 980 .fl
 981 \fP
 982 .fi
 983 
 984 .LP
 985 .LP
 986 \f2args\fP パラメータは、javac プログラムに通常渡される任意のコマンド行引数を表しています。その概要については、前出の「形式」節を参照してください。
 987 .LP
 988 .LP
 989 \f2out\fP パラメータは、コンパイラの診断メッセージの出力先を示します。
 990 .LP
 991 .LP
 992 戻り値は、\f3javac\fP の終了値と同じです。
 993 .LP
 994 .LP
 995 名前が \f2com.sun.tools.javac\fP で始まるパッケージ (非公式には \f2com.sun.tools.javac\fP のサブパッケージとして知られる) に含まれるその他のクラスやメソッドは、どれも完全に内部用であり、いつでも変更される可能性があります。
 996 .LP
 997 .SH "例"
 998 .LP
 999 .SS 
1000 簡単なプログラムのコンパイル
1001 .LP
1002 .LP
1003 \f2Hello.java\fP というソースファイルで、\f3greetings.Hello\fP という名前のクラスを定義しているとします。 \f2greetings\fP ディレクトリは、ソースファイルとクラスファイルの両方があるパッケージディレクトリで、現在のディレクトリのすぐ下にあります。このため、この例では、デフォルトのユーザークラスパスを使用できます。また、\f3\-d\fP を使って別の出力先ディレクトリを指定する必要もありません。
1004 .LP
1005 .nf
1006 \f3
1007 .fl
1008 % \fP\f3ls\fP
1009 .fl
1010 greetings/
1011 .fl
1012 % \f3ls greetings\fP
1013 .fl
1014 Hello.java
1015 .fl
1016 % \f3cat greetings/Hello.java\fP
1017 .fl
1018 package greetings;
1019 .fl
1020 
1021 .fl
1022 public class Hello {
1023 .fl
1024     public static void main(String[] args) {
1025 .fl
1026         for (int i=0; i < args.length; i++) {
1027 .fl
1028             System.out.println("Hello " + args[i]);
1029 .fl
1030         }
1031 .fl
1032     }
1033 .fl
1034 }
1035 .fl
1036 % \f3javac greetings/Hello.java\fP
1037 .fl
1038 % \f3ls greetings\fP
1039 .fl
1040 Hello.class   Hello.java
1041 .fl
1042 % \f3java greetings.Hello World Universe Everyone\fP
1043 .fl













1044 Hello World
1045 .fl
1046 Hello Universe
1047 .fl
1048 Hello Everyone
1049 .fl
1050 .fi
1051 
1052 .LP
1053 .SS 
1054 複数のソースファイルのコンパイル
1055 .LP
1056 .LP
1057 次の例では、パッケージ \f2greetings\fP 内のすべてのソースファイルをコンパイルします。
1058 .LP
1059 .nf
1060 \f3
1061 .fl
1062 % \fP\f3ls\fP
1063 .fl
1064 greetings/
1065 .fl
1066 % \f3ls greetings\fP
1067 .fl
1068 Aloha.java         GutenTag.java      Hello.java         Hi.java
1069 .fl
1070 % \f3javac greetings/*.java\fP
1071 .fl
1072 % \f3ls greetings\fP
1073 .fl
1074 Aloha.class         GutenTag.class      Hello.class         Hi.class
1075 .fl
1076 Aloha.java          GutenTag.java       Hello.java          Hi.java
1077 .fl
1078 .fi
1079 
1080 .LP
1081 .SS 
1082 ユーザークラスパスの指定
1083 .LP
1084 .LP
1085 上の例のソースファイルのうち 1 つを変更し、変更後のファイルを再コンパイルするとします。
1086 .LP
1087 .nf
1088 \f3
1089 .fl
1090 % \fP\f3pwd\fP
1091 .fl

1092 /examples
1093 .fl
1094 % \f3javac greetings/Hi.java\fP
1095 .fl
1096 .fi
1097 
1098 .LP
1099 .LP
1100 \f2greetings.Hi\fP は、 \f2greetings\fP パッケージ内のほかのクラスを参照しているため、コンパイラはこれらのクラスを探す必要があります。上の例では、デフォルトのユーザークラスパスが、パッケージディレクトリを含むディレクトリと同じであるため、コンパイルは正常に実行されます。ただし、現在どのディレクトリにいるかに関係なく、このファイルを再コンパイルする場合は、ユーザークラスパスに \f2/examples\fP を追加する必要があります。ユーザークラスパスにエントリを追加するには、\f3CLASSPATH\fP を設定する方法もありますが、ここでは \f3\-classpath\fP オプションを使うことにします。
1101 .LP
1102 .nf
1103 \f3
1104 .fl
1105 % \fP\f3javac \-classpath /examples /examples/greetings/Hi.java\fP
1106 .fl
1107 .fi
1108 
1109 .LP
1110 .LP
1111 再度 \f2greetings.Hi\fP を変更してバナーユーティリティーを使うようにした場合は、このバナーユーティリティーもユーザークラスパスを通じてアクセスできるようになっている必要があります。
1112 .LP
1113 .nf
1114 \f3
1115 .fl
1116 % \fP\f3javac \-classpath /examples:/lib/Banners.jar \\ 
1117 .fl
1118             /examples/greetings/Hi.java\fP
1119 .fl
1120 .fi
1121 
1122 .LP
1123 .LP
1124 \f2greetings\fP 内のクラスを実行するには、 \f2greetings\fP と、それが使うクラスの両方にアクセスできる必要があります。
1125 .LP
1126 .nf
1127 \f3
1128 .fl
1129 % \fP\f3java \-classpath /examples:/lib/Banners.jar greetings.Hi\fP
1130 .fl
1131 .fi
1132 
1133 .LP
1134 .SS 
1135 ソースファイルとクラスファイルの分離
1136 .LP
1137 .LP
1138 特に大規模プロジェクトの場合は、ソースファイルとクラスファイルを別々のディレクトリに置くと便利なことがあります。クラスファイルの出力先を別に指定するには、\f3\-d\fP を使います。ソースファイルはユーザークラスパスにはないので、\f3\-sourcepath\fP を使って、コンパイラがソースファイルを見つけることができるようにします。
1139 .LP
1140 .nf
1141 \f3
1142 .fl
1143 % \fP\f3ls\fP
1144 .fl
1145 classes/  lib/      src/
1146 .fl
1147 % \f3ls src\fP
1148 .fl
1149 farewells/
1150 .fl
1151 % \f3ls src/farewells\fP
1152 .fl
1153 Base.java      GoodBye.java
1154 .fl
1155 % \f3ls lib\fP
1156 .fl
1157 Banners.jar
1158 .fl
1159 % \f3ls classes\fP
1160 .fl
1161 % \f3javac \-sourcepath src \-classpath classes:lib/Banners.jar \\ 
1162 .fl
1163             src/farewells/GoodBye.java \-d classes\fP
1164 .fl
1165 % \f3ls classes\fP
1166 .fl
1167 farewells/
1168 .fl
1169 % \f3ls classes/farewells\fP
1170 .fl
1171 Base.class      GoodBye.class
1172 .fl
1173 .fi
1174 
1175 .LP
1176 .LP
1177 \f3注:\fP コマンド行では \f2src/farewells/Base.java\fP を指定していませんが、このファイルもコンパイラによってコンパイルされています。自動コンパイルを監視するには、\f3\-verbose\fP オプションを使います。
1178 .LP
1179 .SS 
1180 クロスコンパイルの例
1181 .LP
1182 .LP
1183 ここでは、\f3javac\fP を使って、1.6 VM 上で実行するコードをコンパイルします。
1184 .LP
1185 .nf
1186 \f3
1187 .fl
1188 % \fP\f3javac \-source 1.6 \-target 1.6 \-bootclasspath jdk1.6.0/lib/rt.jar \\ 
1189 .fl
1190             \-extdirs "" OldCode.java\fP
1191 .fl
1192 .fi
1193 
1194 .LP
1195 .LP
1196 \f2\-source 1.6\fP オプションにより、 \f2OldCode.java\fP のコンパイルにはバージョン 1.6 (または 6) の Java プログラミング言語が使用されます。\f3\-target 1.6\fP オプションにより、1.6 VM と互換性のあるクラスファイルが生成されます。ほとんどの場合、\f3\-target\fP オプションの値は \f3\-source\fP オプションの値になります。この例では、\f3\-target\fP オプションを省略できます。
1197 .LP
1198 .LP
1199 \f3\-bootclasspath\fP オプションを使用して、適切なバージョンのブートストラップクラス ( \f2rt.jar\fP ライブラリ) を指定する必要があります。指定しない場合は、コンパイラによって次の警告が生成されます。
1200 .LP
1201 .nf
1202 \f3
1203 .fl
1204 % \fP\f3javac \-source 1.6 OldCode.java\fP
1205 .fl
1206 warning: [options] bootstrap class path not set in conjunction with \-source 1.6
1207 .fl

1208 .fi
1209 
1210 .LP
1211 .LP
1212 適切なバージョンのブートストラップクラスを指定しない場合、コンパイラは古い言語仕様 (この例では、バージョン 1.6 の Java プログラミング言語) を新しいブートストラップクラスと組み合わせて使用します。その結果、存在しないメソッドへの参照が含まれていることがあるため、クラスファイルが古いプラットフォーム (この場合は Java SE 6) で動作しない可能性があります。
1213 .LP
1214 .SH "関連項目"
1215 .LP
1216 .RS 3
1217 .TP 2
1218 o
1219 .na
1220 \f2「The javac Guide」\fP @
1221 .fi
1222 http://java.sun.com/javase/6/docs/technotes/guides/javac/index.html 
1223 .TP 2
1224 o
1225 「java(1) \- Java アプリケーション起動ツール」 
1226 .TP 2
1227 o
1228 「jdb(1) \- Java デバッガ」 
1229 .TP 2
1230 o
1231 「javah(1) \- C ヘッダーとスタブファイルジェネレータ」 
1232 .TP 2
1233 o
1234 「javap(1) \- クラスファイル逆アセンブラ」 
1235 .TP 2
1236 o
1237 「javadoc(1) \- Java API ドキュメントジェネレータ」 
1238 .TP 2
1239 o
1240 「jar(1) \- JAR アーカイブツール」 
1241 .TP 2
1242 o
1243 .na
1244 \f2「Java 拡張機能フレームワーク」\fP @
1245 .fi
1246 http://java.sun.com/javase/6/docs/technotes/guides/extensions/index.html 
1247 .RE
1248 
1249 .LP
1250  






































































   1 '\" t
   2 .\" Copyright (c) 1994, 2013, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.
   3 .\" Title: javac
   4 .\" Language: English
   5 .\" Date: 2013年11月21日
   6 .\" SectDesc: 基本ツール
   7 .\" Software: JDK 8
   8 .\" Arch: 汎用
   9 .\"
  10 .\" DO NOT ALTER OR REMOVE COPYRIGHT NOTICES OR THIS FILE HEADER.
  11 .\"
  12 .\" This code is free software; you can redistribute it and/or modify it
  13 .\" under the terms of the GNU General Public License version 2 only, as
  14 .\" published by the Free Software Foundation.
  15 .\"
  16 .\" This code is distributed in the hope that it will be useful, but WITHOUT
  17 .\" ANY WARRANTY; without even the implied warranty of MERCHANTABILITY or
  18 .\" FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE. See the GNU General Public License
  19 .\" version 2 for more details (a copy is included in the LICENSE file that
  20 .\" accompanied this code).
  21 .\"
  22 .\" You should have received a copy of the GNU General Public License version
  23 .\" 2 along with this work; if not, write to the Free Software Foundation,
  24 .\" Inc., 51 Franklin St, Fifth Floor, Boston, MA 02110-1301 USA.
  25 .\"
  26 .\" Please contact Oracle, 500 Oracle Parkway, Redwood Shores, CA 94065 USA
  27 .\" or visit www.oracle.com if you need additional information or have any
  28 .\" questions.
  29 .\"
  30 .pl 99999
  31 .TH "javac" "1" "2013年11月21日" "JDK 8" "基本ツール"
  32 .\" -----------------------------------------------------------------
  33 .\" * Define some portability stuff
  34 .\" -----------------------------------------------------------------
  35 .\" ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
  36 .\" http://bugs.debian.org/507673
  37 .\" http://lists.gnu.org/archive/html/groff/2009-02/msg00013.html
  38 .\" ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
  39 .ie \n(.g .ds Aq \(aq
  40 .el       .ds Aq '
  41 .\" -----------------------------------------------------------------
  42 .\" * set default formatting
  43 .\" -----------------------------------------------------------------
  44 .\" disable hyphenation
  45 .nh
  46 .\" disable justification (adjust text to left margin only)
  47 .ad l
  48 .\" -----------------------------------------------------------------
  49 .\" * MAIN CONTENT STARTS HERE *
  50 .\" -----------------------------------------------------------------
  51 .SH "NAME"
  52 javac \- Javaクラスおよびインタフェースの定義を読み取り、バイトコードおよびクラス・ファイルにコンパイルします。
  53 .SH "概要"
  54 .sp
  55 .if n \{\
  56 .RS 4
  57 .\}
  58 .nf
  59 \fIjavac\fR [ \fIoptions\fR ] [ \fIsourcefiles\fR ] [ \fIclasses\fR] [ \fI@argfiles\fR ]








  60 .fi
  61 .if n \{\
  62 .RE
  63 .\}
  64 .PP
  65 引数を指定する順序は任意です。
  66 .PP
  67 \fIoptions\fR
  68 .RS 4
  69 コマンドライン・オプション。オプションを参照してください。
  70 .RE
  71 .PP
  72 \fIsourcefiles\fR
  73 .RS 4
  74 コンパイルされる1つ以上のソース・ファイル(\fIMyClass\&.java\fRなど)。
  75 .RE
  76 .PP
  77 \fIclasses\fR
  78 .RS 4
  79 注釈の処理対象となる1つ以上のクラス(\fIMyPackage\&.MyClass\fRなど)。
  80 .RE
  81 .PP
  82 \fI@argfiles\fR
  83 .RS 4
  84 オプションとソース・ファイルを一覧表示する1つ以上のファイル。このファイルの中では\fI\-J\fRオプションは指定できません。コマンドライン引数ファイルを参照してください。
  85 .RE


  86 .SH "説明"
  87 .PP
  88 \fIjavac\fRコマンドは、Javaプログラミング言語で記述されたクラスとインタフェースの定義を読み取り、バイトコードのクラス・ファイルにコンパイルします。\fIjavac\fRコマンドでは、Javaソース・ファイルおよびクラス内の注釈の処理もできます。
  89 .PP
  90 ソース・コードのファイル名を\fIjavac\fRに渡すには、2つの方法があります。
  91 .sp
  92 .RS 4
  93 .ie n \{\
  94 \h'-04'\(bu\h'+03'\c
  95 .\}
  96 .el \{\
  97 .sp -1
  98 .IP \(bu 2.3
  99 .\}
 100 ソース・ファイルの数が少ない場合は、ファイル名をコマンドラインで指定します。
 101 .RE
 102 .sp
 103 .RS 4
 104 .ie n \{\
 105 \h'-04'\(bu\h'+03'\c
 106 .\}
 107 .el \{\
 108 .sp -1
 109 .IP \(bu 2.3
 110 .\}
 111 ソース・ファイルの数が多い場合は、ファイル内のファイル名を空白または改行で区切って指定します。\fIjavac\fRコマンドで、リスト・ファイル名の先頭にアットマーク(@)を使用します。
 112 .RE
 113 .PP
 114 ソース・コードのファイル名は\&.java拡張子を、クラスのファイル名は\&.class拡張子を持っている必要があります。また、ソース・ファイルとクラス・ファイルのどちらも、該当するクラスに対応するルート名を持っている必要があります。たとえば、\fIMyClass\fRという名前のクラスは、\fIMyClass\&.java\fRという名前のソース・ファイルに記述されます。このソース・ファイルは、\fIMyClass\&.class\fRという名前のバイトコード・クラス・ファイルにコンパイルされます。
 115 .PP
 116 内部クラスが定義されていると、追加のクラス・ファイルが生成されます。これらのクラス・ファイルの名前は、\fIMyClass$MyInnerClass\&.class\fRのように、内部クラス名と外部クラス名を組み合せたものになります。
 117 .PP
 118 ソース・ファイルは、パッケージ・ツリーを反映したディレクトリ・ツリーに配置します。たとえば、すべてのソース・ファイルが\fI/workspace\fRにある場合、\fIcom\&.mysoft\&.mypack\&.MyClass\fRのソース・コードを、\fI/workspace/com/mysoft/mypack/MyClass\&.java\fRに格納します。
 119 .PP
 120 デフォルトでは、コンパイラは、各クラス・ファイルを対応するソース・ファイルと同じディレクトリに格納します。\fI\-d\fRオプションを使用して、別の出力先ディレクトリを指定できます。
 121 .SH "オプション"
 122 .PP
 123 コンパイラには、現在の開発環境でサポートされる標準オプションのセットがあります。これ以外の非標準オプションは、現在の仮想マシンおよびコンパイラの実装に固有のオプションで、将来、変更される可能性があります。非標準オプションは、\fI\-X\fRオプションで始まります。
 124 .sp
 125 .RS 4
 126 .ie n \{\
 127 \h'-04'\(bu\h'+03'\c
 128 .\}
 129 .el \{\
 130 .sp -1
 131 .IP \(bu 2.3
 132 .\}
 133 クロスコンパイル・オプションを参照してください。
 134 .RE
 135 .sp
 136 .RS 4
 137 .ie n \{\
 138 \h'-04'\(bu\h'+03'\c
 139 .\}
 140 .el \{\
 141 .sp -1
 142 .IP \(bu 2.3
 143 .\}
 144 非標準オプションを参照してください。
 145 .RE
 146 .SS "標準オプション"
 147 .PP
 148 \-A\fIkey\fR[\fI=value\fR]
 149 .RS 4
 150 注釈プロセッサに渡すオプションを指定します。これらのオプションは、\fIjavac\fRが直接解釈するのではなく、それぞれのプロセッサで使用できるようになります。\fIkey\fRの値は、1つまたは複数の識別子をドット(\&.)で区切る必要があります。
 151 .RE
 152 .PP
 153 \-cp \fIpath\fR or \-classpath \fIpath\fR
 154 .RS 4
 155 ユーザー・クラス・ファイル、および(オプションで)注釈プロセッサとソース・ファイルを検索する場所を指定します。このクラス・パスは\fICLASSPATH\fR環境変数のユーザー・クラス・パスをオーバーライドします。\fICLASSPATH\fR、\fI\-cp\fR、\fI\-classpath\fRのいずれも指定されていない場合、ユーザーの\fIクラス・パス\fRは、現在のディレクトリになります。Setting the Class Path を参照してください。
 156 .sp
 157 \fI\-sourcepath\fRオプションが指定されていない場合、ソース・ファイルもユーザー・クラス・パスから検索されます。
 158 .sp
 159 \fI\-processorpath\fRオプションが指定されていない場合、注釈プロセッサもクラス・パスから検索されます。
 160 .RE
 161 .PP
 162 \-Djava\&.ext\&.dirs=\fIdirectories\fR
 163 .RS 4
 164 インストール済拡張機能の位置をオーバーライドします。
 165 .RE
 166 .PP
 167 \-Djava\&.endorsed\&.dirs=\fIdirectories\fR
 168 .RS 4
 169 承認された標準パスの位置をオーバーライドします。
 170 .RE
 171 .PP
 172 \-d \fIdirectory\fR
 173 .RS 4
 174 クラス・ファイルの出力先ディレクトリを設定します。そのディレクトリは\fIjavac\fRでは作成されないため、すでに存在している必要があります。クラスがパッケージの一部である場合、\fIjavac\fRは、パッケージ名を反映したサブディレクトリ内にクラス・ファイルを格納し、必要に応じてディレクトリを作成します。
 175 .sp
 176 \fI\-d\fR
 177 \fI/home/myclasses\fRと指定し、クラスの名前が\fIcom\&.mypackage\&.MyClass\fRである場合、クラス・ファイルは\fI/home/myclasses/com/mypackage/MyClass\&.class\fRになります。
 178 .sp
 179 \fI\-d\fRオプションが指定されなかった場合、\fIjavac\fRは、各クラス・ファイルを、その生成元となるソース・ファイルと同じディレクトリ内に格納します。
 180 .sp
 181 \fB注意:\fR
 182 \fI\-d\fRオプションによって指定されたディレクトリは、ユーザー・クラス・パスに自動的に追加されません。
 183 .RE
 184 .PP
 185 \-deprecation
 186 .RS 4
 187 非推奨のメンバーまたはクラスが使用またはオーバーライドされるたびに、説明を表示します。\fI\-deprecation\fRオプションが指定されていない場合、\fIjavac\fRは、非推奨のメンバーまたはクラスを使用またはオーバーライドしているソース・ファイルのサマリーを表示します。\fI\-deprecation\fRオプションは、\fI\-Xlint:deprecation\fRの省略表記です。
 188 .RE
 189 .PP
 190 \-encoding \fIencoding\fR
 191 .RS 4
 192 ソース・ファイルのエンコーディング名(EUC\-JPやUTF\-8など)を設定します。\fI\-encoding\fRオプションが指定されていない場合は、プラットフォームのデフォルト・コンバータが使用されます。
 193 .RE
 194 .PP
 195 \-endorseddirs \fIdirectories\fR
 196 .RS 4
 197 承認された標準パスの位置をオーバーライドします。
 198 .RE
 199 .PP
 200 \-extdirs \fIdirectories\fR
 201 .RS 4
 202 \fIext\fRディレクトリの位置をオーバーライドします。directories変数には、コロンで区切ったディレクトリのリストを指定します。指定したディレクトリ内の各JARファイルから、クラス・ファイルが検索されます。検出されたすべてのJARファイルは、クラス・パスの一部になります。
 203 .sp
 204 クロスコンパイル(異なるJavaプラットフォームに実装されたブートストラップ・クラスや拡張機能クラスに対してコンパイルを行う)を実行する場合、このオプションには拡張機能クラスを含むディレクトリを指定します。詳細はクロスコンパイル・オプションを参照してください。
 205 .RE
 206 .PP
 207 \-g
 208 .RS 4
 209 ローカル変数を含むすべてのデバッグ情報を生成します。デフォルトでは、行番号およびソース・ファイル情報のみが生成されます。
 210 .RE
 211 .PP
 212 \-g:none
 213 .RS 4
 214 デバッグ情報を生成しません。
 215 .RE
 216 .PP
 217 \-g:[\fIkeyword list\fR]
 218 .RS 4
 219 カンマで区切られたキーワード・リストにより指定された、特定の種類のデバッグ情報のみを生成します。次のキーワードが有効です。
 220 .PP
 221 source
 222 .RS 4
 223 ソース・ファイルのデバッグ情報。
 224 .RE
 225 .PP
 226 lines
 227 .RS 4
 228 行番号のデバッグ情報。
 229 .RE
 230 .PP
 231 vars
 232 .RS 4
 233 ローカル変数のデバッグ情報。
 234 .RE
 235 .RE
 236 .PP
 237 \-help
 238 .RS 4
 239 標準オプションの概要を出力します。
 240 .RE
 241 .PP
 242 \-implicit:[\fIclass, none\fR]
 243 .RS 4
 244 暗黙的にロードされたソース・ファイルに対するクラス・ファイルの生成を制御します。クラス・ファイルを自動生成するには、\fI\-implicit:class\fRを使用します。クラス・ファイルの生成を抑制するには、\fI\-implicit:none\fRを使用します。このオプションが指定されなかった場合のデフォルト動作は、クラス・ファイルの自動生成になります。その場合、そのようなクラス・ファイルが生成された時に注釈処理も実行されると、コンパイラから警告が発行されます。\fI\-implicit\fRオプションが明示的に設定された場合、警告は発行されません。型の検索を参照してください。
 245 .RE
 246 .PP
 247 \-J\fIoption\fR
 248 .RS 4
 249 Java仮想マシン(JVM)に\fIoption\fRを渡します。optionには、Java起動ツールのリファレンス・ページに記載されているオプションを1つ指定します。たとえば、\fI\-J\-Xms48m\fRと指定すると、スタートアップ・メモリーは48MBに設定されます。java(1)を参照してください。
 250 .sp
 251 \fB注意:\fR
 252 \fICLASSPATH\fR、\fI\-classpath\fR、\fI\-bootclasspath\fRおよび\fI\-extdirs\fRオプションは、\fIjavac\fRの実行に使用されるクラスを指定しません。これらのオプションおよび変数を使用してコンパイラの実装をカスタマイズしようとすると、リスクが高く、多くの場合、必要な処理が実行されません。コンパイラの実装をカスタマイズする必要がある場合、\fI\-J\fRオプションを使用して、基礎となるJava起動ツールにオプションを渡します。
 253 .RE
 254 .PP
 255 \-nowarn
 256 .RS 4
 257 警告メッセージを無効にします。このオプションは、\fI\-Xlint:none\fRオプションと同じように動作します。
 258 .RE
 259 .PP
 260 \-parameters
 261 .RS 4
 262 リフレクションAPIのメソッド\fIjava\&.lang\&.reflect\&.Executable\&.getParameters\fRが取得できるように、生成されるクラス・ファイル内のコンストラクタとメソッドの仮パラメータ名を格納します。
 263 .RE
 264 .PP
 265 \-proc: [\fInone\fR, \fIonly\fR]
 266 .RS 4
 267 注釈処理およびコンパイルを実行するかを制御します。\fI\-proc:none\fRは、注釈処理なしでコンパイルが実行されることを意味します。\fI\-proc:only\fRは、注釈処理のみが実行され、後続のコンパイルはまったく実行されないことを意味します。
 268 .RE
 269 .PP
 270 \-processor \fIclass1\fR [,\fIclass2\fR,\fIclass3\fR\&.\&.\&.]
 271 .RS 4
 272 実行する注釈プロセッサの名前。これを指定した場合、デフォルトの検索処理は省略されます。
 273 .RE
 274 .PP
 275 \-processorpath \fIpath\fR
 276 .RS 4
 277 注釈プロセッサを検索する場所を指定します。このオプションが使用されない場合、クラス・パスのプロセッサが検索されます。
 278 .RE
 279 .PP
 280 \-s \fIdir\fR
 281 .RS 4
 282 生成されたソース・ファイルの格納先となるディレクトリを指定します。そのディレクトリは\fIjavac\fRでは作成されないため、すでに存在している必要があります。クラスがパッケージの一部である場合、コンパイラは、パッケージ名を反映したサブディレクトリ内にソース・ファイルを格納し、必要に応じてディレクトリを作成します。
 283 .sp
 284 \fI\-s /home/mysrc\fRと指定し、クラスの名前が\fIcom\&.mypackage\&.MyClass\fRである場合、ソース・ファイルは\fI/home/mysrc/com/mypackage/MyClass\&.java\fRに格納されます。
 285 .RE
 286 .PP
 287 \-source \fIrelease\fR
 288 .RS 4
 289 受け付けるソース・コードのバージョンを指定します。\fIrelease\fRには次の値を指定できます。
 290 .PP
 291 1\&.3
 292 .RS 4
 293 このコンパイラでは、Java SE 1\&.3以降に導入されたアサーション、総称または他の言語機能をサポートしません。
 294 .RE
 295 .PP
 296 1\&.4
 297 .RS 4
 298 Java SE 1\&.4で導入された、アサーションを含むコードを受け付けます。
 299 .RE
 300 .PP
 301 1\&.5
 302 .RS 4
 303 Java SE 5で導入された総称および他の言語機能を含んだコードを受け付けます。
 304 .RE
 305 .PP
 306 5
 307 .RS 4
 308 1\&.5と同義です。
 309 .RE
 310 .PP
 311 1\&.6
 312 .RS 4
 313 Java SE 6では言語に対する変更は導入されませんでした。しかし、ソース・ファイル内のエンコーディング・エラーが、Java Platform, Standard Editionの以前のリリースような警告ではなく、エラーとして報告されるようになりました。
 314 .RE
 315 .PP
 316 6
 317 .RS 4
 318 1\&.6と同義です。
 319 .RE
 320 .PP
 321 1\&.7
 322 .RS 4
 323 これがデフォルト値です。Java SE 7で導入された機能を含むコードを受け付けます。
 324 .RE
 325 .PP
 326 7
 327 .RS 4
 328 1\&.7と同義です。
 329 .RE
 330 .RE
 331 .PP
 332 \-sourcepath \fIsourcepath\fR
 333 .RS 4
 334 クラスまたはインタフェースの定義を検索するソース・コード・パスを指定します。ユーザー・クラス・パスと同様に、ソース・パスのエントリは、Oracle Solarisではコロン(:)で、Windowsではセミコロンで区切り、ここには、ディレクトリ、JARアーカイブまたはZIPアーカイブを指定できます。パッケージを使用している場合は、ディレクトリまたはアーカイブ内のローカル・パス名がパッケージ名を反映している必要があります。
 335 .sp
 336 \fB注意:\fR
 337 ソース・ファイルも見つかった場合、クラス・パスにより見つかったクラスは再コンパイルされる可能性があります。型の検索を参照してください。
 338 .RE
 339 .PP





 340 \-verbose
 341 .RS 4
 342 ロードされるクラスおよびコンパイルされるソース・ファイルごとの情報が出力される、詳細出力を使用します。
 343 .RE
 344 .PP
 345 \-version
 346 .RS 4
 347 リリース情報を出力します。
 348 .RE
 349 .PP
 350 \-werror
 351 .RS 4
 352 警告が発生した場合にコンパイルを終了します。
 353 .RE
 354 .PP
 355 \-X
 356 .RS 4
 357 非標準オプションに関する情報を表示して終了します。
 358 .RE
 359 .SS "クロスコンパイル・オプション"
 360 .PP
 361 デフォルトでは、クラスのコンパイルは、\fIjavac\fRが添付されているプラットフォームのブートストラップ・クラスおよび拡張機能クラスに対して行われます。ただし、\fIjavac\fRは、異なるJavaプラットフォームに実装されたブートストラップ・クラスおよび拡張機能クラスに対してコンパイルを行うクロスコンパイルもサポートしています。クロスコンパイルを行う場合は、\fI\-bootclasspath\fRおよび\fI\-extdirs\fRオプションを使用することが重要です。
 362 .PP
 363 \-target \fIversion\fR
 364 .RS 4
 365 仮想マシンの指定されたリリースを対象とするクラス・ファイルを生成します。クラス・ファイルは、指定されたターゲット以降のリリースでは動作しますが、それより前のリリースのJVMでは動作しません。有効なターゲットは、1\&.1、1\&.2、1\&.3、1\&.4、1\&.5 (5も可)、1\&.6 (6も可)および1\&.7 (7も可)です。
 366 .sp
 367 \fI\-target\fRオプションのデフォルトは、\fI\-source\fRオプションの値によって異なります。
 368 .sp
 369 .RS 4
 370 .ie n \{\
 371 \h'-04'\(bu\h'+03'\c
 372 .\}
 373 .el \{\
 374 .sp -1
 375 .IP \(bu 2.3
 376 .\}
 377 \fI\-source\fRオプションが指定されていない場合、\fI\-target\fRオプションの値は1\&.7です。












 378 .RE
 379 .sp
 380 .RS 4
 381 .ie n \{\
 382 \h'-04'\(bu\h'+03'\c
 383 .\}
 384 .el \{\
 385 .sp -1
 386 .IP \(bu 2.3
 387 .\}
 388 \fI\-source\fRオプションが1\&.2の場合、\fI\-target\fRオプションの値は1\&.4です。
 389 .RE
 390 .sp
 391 .RS 4
 392 .ie n \{\
 393 \h'-04'\(bu\h'+03'\c
 394 .\}
 395 .el \{\
 396 .sp -1
 397 .IP \(bu 2.3
 398 .\}
 399 \fI\-source\fRオプションが1\&.3の場合、\fI\-target\fRオプションの値は1\&.4です。
 400 .RE
 401 .sp
 402 .RS 4
 403 .ie n \{\
 404 \h'-04'\(bu\h'+03'\c
 405 .\}
 406 .el \{\
 407 .sp -1
 408 .IP \(bu 2.3
 409 .\}
 410 \fI\-source\fRオプションが1\&.5の場合、\fI\-target\fRオプションの値は1\&.7です。
 411 .RE
 412 .sp
 413 .RS 4
 414 .ie n \{\
 415 \h'-04'\(bu\h'+03'\c
 416 .\}
 417 .el \{\
 418 .sp -1
 419 .IP \(bu 2.3
 420 .\}
 421 \fI\-source\fRオプションが1\&.6の場合、\fI\-target\fRオプションの値は1\&.7です。
 422 .RE
 423 .sp
 424 .RS 4
 425 .ie n \{\
 426 \h'-04'\(bu\h'+03'\c
 427 .\}
 428 .el \{\
 429 .sp -1
 430 .IP \(bu 2.3
 431 .\}
 432 \fI\-source\fRオプションの他のすべての値の場合、\fI\-target\fRオプションの値は、\fI\-source\fRオプションの値になります。
 433 .RE
 434 .RE
 435 .PP
 436 \-bootclasspath \fIbootclasspath\fR
 437 .RS 4
 438 指定された一連のブート・クラスに対してクロスコンパイルを行います。ユーザー・クラス・パスと同様に、ブート・クラス・パスのエントリはコロン(:)で区切り、ここには、ディレクトリ、JARアーカイブまたはZIPアーカイブを指定できます。
 439 .RE
 440 .SS "コンパクト・プロファイル・オプション"
 441 .PP
 442 JDK 8以降から、\fIjavac\fRコンパイラはコンパクト・プロファイルをサポートします。コンパクト・プロファイルを使用すると、Javaプラットフォーム全体を必要としないアプリケーションは、デプロイ可能で、小さいフットプリントで実行できます。コンパクト・プロファイル機能は、アプリケーション・ストアからのアプリケーションのダウンロード時間を短縮するのに使用できます。この機能は、JREをバンドルするJavaアプリケーションの、よりコンパクトなデプロイメントに役立ちます。この機能は、小さいデバイスでも役立ちます。
 443 .PP
 444 サポートされているプロファイル値は、\fIcompact1\fR、\fIcompact2\fRおよび\fIcompact3\fRです。これらは、追加のレイヤーです。大きい番号の各コンパクト・プロファイルには、小さい番号の名前のプロファイル内のすべてのAPIが含まれます。
 445 .PP
 446 \-profile
 447 .RS 4
 448 コンパクト・プロファイルを使用する場合、このオプションは、コンパイル時にプロファイル名を指定します。次に例を示します。
 449 .sp
 450 .if n \{\
 451 .RS 4
 452 .\}
 453 .nf
 454 javac \-profile compact1 Hello\&.java
 455 .fi
 456 .if n \{\
 457 .RE
 458 .\}
 459 javacは、指定されたプロファイルにない任意のJava SE APIを使用するソース・コードをコンパイルしません。これは、そのようなソース・コードをコンパイルしようとすることによって生じるエラー・メッセージの例です。
 460 .sp
 461 .if n \{\
 462 .RS 4
 463 .\}
 464 .nf
 465 cd jdk1\&.8\&.0/bin
 466 \&./javac \-profile compact1 Paint\&.java
 467 Paint\&.java:5: error: Applet is not available in profile \*(Aqcompact1\*(Aq
 468 import java\&.applet\&.Applet;
 469 .fi
 470 .if n \{\
 471 .RE
 472 .\}
 473 この例では、\fIApplet\fRクラスを使用しないようにソースを変更することによって、エラーを修正できます。\-profileオプションを指定せずにコンパイルすることによって、エラーを修正することもできます。コンパイルは、Java SE APIの完全なセットに対して実行されます。(どのコンパクト・プロファイルにも、\fIApplet\fRクラスは含まれていません。)
 474 .sp
 475 コンパクト・プロファイルを使用してコンパイルするための別の方法として、\fI\-bootclasspath\fRオプションを使用して、プロファイルのイメージを指定する\fIrt\&.jar\fRファイルへのパスを指定します。かわりに\fI\-profile\fRオプションを使用すると、プロファイル・イメージは、コンパイル時にシステム上に存在する必要がありません。これは、クロスコンパイル時に役立ちます。
 476 .RE
 477 .SS "非標準オプション"
 478 .PP
 479 \-Xbootclasspath/p:\fIpath\fR
 480 .RS 4
 481 ブートストラップ・クラス・パスに接尾辞を追加します。
 482 .RE
 483 .PP
 484 \-Xbootclasspath/a:\fIpath\fR
 485 .RS 4
 486 ブートストラップ・クラス・パスに接頭辞を追加します。
 487 .RE
 488 .PP
 489 \-Xbootclasspath/:\fIpath\fR
 490 .RS 4
 491 ブートストラップ・クラス・ファイルの位置をオーバーライドします。
 492 .RE
 493 .PP
 494 \-Xdoclint:[\-]\fIgroup\fR [\fI/access\fR]
 495 .RS 4
 496 \fIgroup\fRの値が\fIaccessibility\fR、\fIsyntax\fR、\fIreference\fR、\fIhtml\fRまたは\fImissing\fRのいずれかである特定のチェック・グループを有効または無効にします。これらのチェック・グループの詳細は、\fIjavadoc\fRコマンドの\fI\-Xdoclint\fRオプションを参照してください。\fI\-Xdoclint\fRオプションは、\fIjavac\fRコマンドではデフォルトで無効になります。
 497 .sp
 498 変数\fIaccess\fRは、\fI\-Xdoclint\fRオプションがチェックするクラスとメンバーの最小の可視性レベルを指定します。\fIpublic\fR、\fIprotected\fR、\fIpackage\fRおよび\fIprivate\fRの値(可視性の高い順)の1つを持つことができます。たとえば、次のオプションは、(protected、package、publicを含む) protected以上のアクセス・レベルを持つクラスおよびメンバーを(すべてのチェック・グループで)チェックします。
 499 .sp
 500 .if n \{\
 501 .RS 4
 502 .\}
 503 .nf
 504 \-Xdoclint:all/protected
 505 .fi
 506 .if n \{\
 507 .RE
 508 .\}
 509 次のオプションは、package以上のアクセス権(packageおよびpublicを含む)を持つクラスおよびメンバーに対するHTMLエラーをチェックしないことを除き、すべてのアクセス・レベルに対してすべてのチェック・グループを有効にします。
 510 .sp
 511 .if n \{\
 512 .RS 4
 513 .\}
 514 .nf
 515 \-Xdoclint:all,\-html/package
 516 .fi
 517 .if n \{\
 518 .RE
 519 .\}
 520 .RE
 521 .PP
 522 \-Xdoclint:none
 523 .RS 4
 524 すべてのチェック・グループを無効にします。
 525 .RE
 526 .PP
 527 \-Xdoclint:all[\fI/access\fR]
 528 .RS 4
 529 すべてのチェック・グループを有効にします。
 530 .RE
 531 .PP
 532 \-Xlint
 533 .RS 4
 534 推奨されるすべての警告を有効にします。このリリースでは、利用可能なすべての警告を有効にすることをお薦めします。
 535 .RE
 536 .PP
 537 \-Xlint:all
 538 .RS 4
 539 推奨されるすべての警告を有効にします。このリリースでは、利用可能なすべての警告を有効にすることをお薦めします。
 540 .RE
 541 .PP
 542 \-Xlint:none
 543 .RS 4
 544 すべての警告を無効にします。
 545 .RE
 546 .PP
 547 \-Xlint:\fIname\fR
 548 .RS 4
 549 警告名を無効にします。このオプションで無効にできる警告のリストは、\-Xlintオプションを使用した警告の有効化または無効化を参照してください。
 550 .RE
 551 .PP
 552 \-Xlint:\fI\-name\fR
 553 .RS 4
 554 警告名を無効にします。このオプションで無効にできる警告のリストを取得するには、\-Xlintオプションを使用した警告の有効化または無効化\-Xlint\fIオプションを使用した\fRを参照してください。
 555 .RE
 556 .PP
 557 \-Xmaxerrs \fInumber\fR
 558 .RS 4
 559 印刷するエラーの最大数を設定します。
 560 .RE
 561 .PP
 562 \-Xmaxwarns \fInumber\fR
 563 .RS 4
 564 印刷する警告の最大数を設定します。
 565 .RE
 566 .PP
 567 \-Xstdout \fIfilename\fR
 568 .RS 4
 569 コンパイラのメッセージを、指定されたファイルに送信します。デフォルトでは、コンパイラのメッセージは\fISystem\&.err\fRに送られます。
 570 .RE
 571 .PP
 572 \-Xprefer:[\fInewer,source\fR]
 573 .RS 4
 574 ある型に対してソース・ファイルとクラス・ファイルの両方が見つかった場合、そのどちらのファイルを読み取るかを指定します。(型の検索を参照してください)。\fI\-Xprefer:newer\fRオプションを使用した場合、ある型に対するソース・ファイルとクラス・ファイルのうち新しい方が読み取られます(デフォルト)。\fI\-Xprefer:source\fRオプションを使用した場合、ソース・ファイルが読み取られます。\fISOURCE\fRの保存ポリシーを使用して宣言された注釈に任意の注釈プロセッサがアクセスできるようにする場合は、\fI\-Xprefer:source\fRを使用してください。
 575 .RE
 576 .PP
 577 \-Xpkginfo:[\fIalways\fR,\fIlegacy\fR,\fInonempty\fR]
 578 .RS 4
 579 javacがpackage\-info\&.javaファイルから\fIpackage\-info\&.class\fRファイルを生成するかどうかを制御します。このオプションで使用可能なmode引数は次のとおりです。
 580 .PP
 581 always
 582 .RS 4
 583 すべての\fIpackage\-info\&.java\fRファイルの\fIpackage\-info\&.class\fRファイルを常に生成します。このオプションは、各\fI\&.java\fRファイルに対応する\fI\&.class\fRファイルがあることを確認するAntなどのビルド・システムを使用する場合に役立つことがあります。
 584 .RE
 585 .PP
 586 legacy
 587 .RS 4
 588 package\-info\&.javaに注釈が含まれる場合にのみ\fIpackage\-info\&.class\fRファイルを生成します。package\-info\&.javaにコメントのみ含まれる場合に\fIpackage\-info\&.class\fRファイルを生成しません。
 589 .sp
 590 \fB注意:\fR
 591 \fIpackage\-info\&.class\fRファイルは生成できますが、package\-info\&.javaファイル内のすべての注釈に\fIRetentionPolicy\&.SOURCE\fRがある場合は空になります。
 592 .RE
 593 .PP
 594 nonempty
 595 .RS 4
 596 package\-info\&.javaに\fIRetentionPolicy\&.CLASS\fRまたは\fIRetentionPolicy\&.RUNTIME\fRとともに注釈が含まれる場合にのみ\fIpackage\-info\&.class\fRファイルを生成します。
 597 .RE
 598 .RE
 599 .PP
 600 \-Xprint
 601 .RS 4
 602 デバッグ目的で指定した型のテキスト表示を出力します。注釈処理もコンパイルも実行されません。出力形式は変更される可能性があります。
 603 .RE
 604 .PP
 605 \-XprintProcessorInfo
 606 .RS 4
 607 ある特定のプロセッサが処理を依頼されている注釈に関する情報を出力します。
 608 .RE
 609 .PP
 610 \-XprintRounds
 611 .RS 4
 612 初回および後続の注釈処理ラウンドに関する情報を出力します。
 613 .RE
 614 .SH "-XLINTオプションを使用した警告の有効化または無効化"
 615 .PP
 616 \fI\-Xlint:name\fRオプションを使用して警告\fIname\fRを有効にします。ここで、\fIname\fRは次の警告名のいずれかになります。\fI\-Xlint:\-name:\fRオプションを使用して、警告を無効化できます。
 617 .PP






 618 cast
 619 .RS 4
 620 不要で冗長なキャストについて警告します。たとえば、次のようになります。
 621 .sp
 622 .if n \{\
 623 .RS 4
 624 .\}
 625 .nf
 626 String s = (String) "Hello!"




 627 .fi
 628 .if n \{\
 629 .RE
 630 .\}
 631 .RE
 632 .PP
 633 classfile
 634 .RS 4
 635 クラス・ファイルの内容に関連した問題について警告します。
 636 .RE
 637 .PP
 638 deprecation
 639 .RS 4
 640 非推奨の項目の使用について警告します。たとえば、次のようになります。
 641 .sp
 642 .if n \{\
 643 .RS 4
 644 .\}
 645 .nf
 646 java\&.util\&.Date myDate = new java\&.util\&.Date();
 647 int currentDay = myDate\&.getDay();
 648 .fi
 649 .if n \{\
 650 .RE
 651 .\}
 652 メソッド\fIjava\&.util\&.Date\&.getDay\fRはJDK 1\&.1以降は非推奨になりました。
 653 .RE
 654 .PP


 655 dep\-ann
 656 .RS 4
 657 \fI@deprecated\fR
 658 Javadocコメントでドキュメント化されているが、\fI@Deprecated\fR注釈が付いていない項目について警告します。たとえば、次のようになります。
 659 .sp
 660 .if n \{\
 661 .RS 4
 662 .\}
 663 .nf
 664 /**



 665   * @deprecated As of Java SE 7, replaced by {@link #newMethod()}

 666   */
 667 public static void deprecatedMethood() { }
 668 public static void newMethod() { }








 669 .fi
 670 .if n \{\
 671 .RE
 672 .\}
 673 .RE
 674 .PP
 675 divzero
 676 .RS 4
 677 定整数0で除算されることについて警告します。たとえば、次のようになります。
 678 .sp
 679 .if n \{\
 680 .RS 4
 681 .\}
 682 .nf
 683 int divideByZero = 42 / 0;




 684 .fi
 685 .if n \{\
 686 .RE
 687 .\}
 688 .RE
 689 .PP
 690 empty
 691 .RS 4
 692 \fIif \fR文以降が空の文であることについて警告します。たとえば、次のようになります。
 693 .sp
 694 .if n \{\
 695 .RS 4
 696 .\}
 697 .nf


 698 class E {

 699     void m() {

 700          if (true) ;

 701     }

 702 }


 703 .fi
 704 .if n \{\
 705 .RE
 706 .\}
 707 .RE
 708 .PP
 709 fallthrough
 710 .RS 4
 711 fall\-throughケースのswitchブロックをチェックし、検出されたものに対して警告メッセージを表示します。Fall\-throughケースは、switchブロック内の最後のケースを除くケースです。このコードにはbreak文は含まれません。コードの実行をそのケースから次のケースへ移動します。たとえば、このswitchブロック内のcase 1ラベルに続くコードは、break文で終わっていません。
 712 .sp
 713 .if n \{\
 714 .RS 4
 715 .\}
 716 .nf


 717 switch (x) {

 718 case 1:
 719   System\&.out\&.println("1");
 720   // No break statement here\&.



 721 case 2:
 722   System\&.out\&.println("2");


 723 }


 724 .fi
 725 .if n \{\
 726 .RE
 727 .\}
 728 このコードのコンパイル時に\fI\-Xlint:fallthrough\fRオプションが使用されていた場合、コンパイラは、問題になっているケースの行番号とともに、caseにfall\-throughする可能性があることを示す警告を発行します。
 729 .RE
 730 .PP
 731 finally
 732 .RS 4
 733 正常に完了できない\fIfinally\fR句について警告します。たとえば、次のようになります。
 734 .sp
 735 .if n \{\
 736 .RS 4
 737 .\}
 738 .nf
 739 public static int m() {



 740   try {

 741      throw new NullPointerException();
 742   }  catch (NullPointerException(); {
 743      System\&.err\&.println("Caught NullPointerException\&.");



 744      return 1;

 745    } finally {

 746      return 0;

 747    }

 748   }


 749 .fi
 750 .if n \{\
 751 .RE
 752 .\}
 753 この例では、コンパイラは\fIfinally\fRブロックに関する警告を生成します。\fIint\fRメソッドが呼び出されると、値0が返されます。\fIfinally\fRブロックは、\fItry\fRブロックが終了すると実行されます。この例では、制御が\fIcatch\fRブロックに移された場合、\fIint\fRメソッドは終了します。ただし、\fIfinally\fRブロックは実行される必要があるため、制御がメソッドの外部に移されていても、このブロックは実行されます。
 754 .RE
 755 .PP
 756 options
 757 .RS 4
 758 コマンドライン・オプションの使用に関する問題について警告します。クロスコンパイル・オプションを参照してください。
 759 .RE
 760 .PP
 761 overrides
 762 .RS 4
 763 メソッドのオーバーライドに関する問題について警告します。たとえば、次の2つのクラスがあるとします。
 764 .sp
 765 .if n \{\
 766 .RS 4
 767 .\}
 768 .nf


 769 public class ClassWithVarargsMethod {
 770   void varargsMethod(String\&.\&.\&. s) { }


 771 }
 772 





 773 public class ClassWithOverridingMethod extends ClassWithVarargsMethod {

 774    @Override

 775    void varargsMethod(String[] s) { }

 776 }


 777 .fi
 778 .if n \{\
 779 .RE
 780 .\}
 781 コンパイラは、次のような警告を生成します。
 782 .sp
 783 .if n \{\
 784 .RS 4
 785 .\}
 786 .nf
 787 warning: [override] varargsMethod(String[]) in ClassWithOverridingMethod 
 788 overrides varargsMethod(String\&.\&.\&.) in ClassWithVarargsMethod; overriding
 789 method is missing \*(Aq\&.\&.\&.\*(Aq
 790 .fi
 791 .if n \{\
 792 .RE
 793 .\}
 794 コンパイラは、\fIvarargs\fRメソッドを検出すると、\fIvarargs\fRの仮パラメータを配列に変換します。メソッド\fIClassWithVarargsMethod\&.varargsMethod\fRでは、コンパイラは\fIvarargs\fRの仮パラメータ\fIString\&.\&.\&. s\fRを仮パラメータ\fIString[] s\fRに変換します。これは、メソッド\fIClassWithOverridingMethod\&.varargsMethod\fRの仮パラメータに対応する配列です。その結果、この例ではコンパイルが行われます。
 795 .RE
 796 .PP
 797 path
 798 .RS 4
 799 コマンドラインでの無効なパス要素と存在しないパス・ディレクトリについて警告します(クラス・パス、ソース・パスなどのパス関連)。このような警告を\fI@SuppressWarnings\fR注釈で抑制することはできません。たとえば、次のようになります。
 800 .sp
 801 .if n \{\
 802 .RS 4
 803 .\}
 804 .nf
 805 javac \-Xlint:path \-classpath /nonexistentpath Example\&.java




 806 .fi
 807 .if n \{\
 808 .RE
 809 .\}
 810 .RE
 811 .PP
 812 processing
 813 .RS 4
 814 注釈処理に関する問題について警告します。コンパイラがこの警告を生成するのは、注釈を含むクラスがあるときに、使用している注釈プロセッサでそのタイプの例外を処理できない場合です。たとえば、単純な注釈プロセッサを次に示します。
 815 .sp
 816 \fBソース・ファイルAnnocProc\&.java\fR:
 817 .sp
 818 .if n \{\
 819 .RS 4
 820 .\}
 821 .nf
 822 import java\&.util\&.*;
 823 import javax\&.annotation\&.processing\&.*;
 824 import javax\&.lang\&.model\&.*;
 825 import\&.javaz\&.lang\&.model\&.element\&.*;

 826 

 827 @SupportedAnnotationTypes("NotAnno")

 828 public class AnnoProc extends AbstractProcessor {
 829   public boolean process(Set<? extends TypeElement> elems, RoundEnvironment renv){


 830      return true;

 831   }

 832 

 833   public SourceVersion getSupportedSourceVersion() {
 834      return SourceVersion\&.latest();


 835    }

 836 }


 837 .fi
 838 .if n \{\
 839 .RE
 840 .\}
 841 \fBソース・ファイルAnnosWithoutProcessors\&.java\fR:
 842 .sp
 843 .if n \{\
 844 .RS 4
 845 .\}
 846 .nf


 847 @interface Anno { }

 848  

 849 @Anno

 850 class AnnosWithoutProcessors { }


 851 .fi
 852 .if n \{\
 853 .RE
 854 .\}
 855 次のコマンドは、注釈プロセッサ\fIAnnoProc\fRをコンパイルし、この注釈プロセッサをソース・ファイル\fIAnnosWithoutProcessors\&.java\fRに対して実行します。
 856 .sp
 857 .if n \{\
 858 .RS 4
 859 .\}
 860 .nf
 861 javac AnnoProc\&.java
 862 javac \-cp \&. \-Xlint:processing \-processor AnnoProc \-proc:only AnnosWithoutProcessors\&.java





 863 .fi
 864 .if n \{\
 865 .RE
 866 .\}
 867 コンパイラがソース・ファイル\fIAnnosWithoutProcessors\&.java\fRに対して注釈プロセッサを実行すると、次の警告が生成されます。
 868 .sp
 869 .if n \{\
 870 .RS 4
 871 .\}
 872 .nf


 873 warning: [processing] No processor claimed any of these annotations: Anno
 874  

 875 .fi
 876 .if n \{\
 877 .RE
 878 .\}
 879 この問題を解決するために、クラス\fIAnnosWithoutProcessors\fRで定義および使用される注釈の名前を、\fIAnno\fRから\fINotAnno\fRに変更できます。
 880 .RE
 881 .PP
 882 rawtypes
 883 .RS 4
 884 raw型に対する未検査操作について警告します。次の文では、\fIrawtypes\fR警告が生成されます。
 885 .sp
 886 .if n \{\
 887 .RS 4
 888 .\}
 889 .nf
 890 void countElements(List l) { \&.\&.\&. }
 891 .fi
 892 .if n \{\
 893 .RE
 894 .\}
 895 次の例では、\fIrawtypes\fR警告は生成されません。
 896 .sp
 897 .if n \{\
 898 .RS 4
 899 .\}
 900 .nf
 901 void countElements(List<?> l) { \&.\&.\&. }
 902 .fi
 903 .if n \{\
 904 .RE
 905 .\}
 906 \fIList\fRはraw型です。ただし、\fIList<?>\fRは、アンバウンド形式のワイルドカードのパラメータ化された型です。\fIList\fRはパラメータ化されたインタフェースであるため、常にその型引数を指定します。この例では、\fIList\fRの仮引数はアンバウンド形式のワイルドカード(\fI?\fR)を使用してその仮型パラメータとして指定されます。つまり、\fIcountElements\fRメソッドは\fIList\fRインタフェースのどのインスタンス化も受け付けることができます。
 907 .RE
 908 .PP
 909 Serial
 910 .RS 4
 911 直列化可能クラスに\fIserialVersionUID\fR定義がないことを警告します。たとえば、次のようになります。
 912 .sp
 913 .if n \{\
 914 .RS 4
 915 .\}
 916 .nf


 917 public class PersistentTime implements Serializable

 918 {

 919   private Date time;

 920  

 921    public PersistentTime() {
 922      time = Calendar\&.getInstance()\&.getTime();


 923    }

 924  

 925    public Date getTime() {

 926      return time;

 927    }

 928 }


 929 .fi
 930 .if n \{\
 931 .RE
 932 .\}
 933 コンパイラは次の警告を生成します。
 934 .sp
 935 .if n \{\
 936 .RS 4
 937 .\}
 938 .nf
 939 warning: [serial] serializable class PersistentTime has no definition of
 940 serialVersionUID
 941 .fi
 942 .if n \{\
 943 .RE
 944 .\}
 945 直列化可能クラスが\fIserialVersionUID\fRという名前のフィールドを明示的に宣言しない場合、直列化ランタイム環境では、「Javaオブジェクト直列化仕様」で説明されているように、クラスの様々な側面に基づいて、クラスの\fIserialVersionUID\fRのデフォルト値を計算します。ただし、すべての直列化可能クラスが\fIserialVersionUID\fR値を明示的に宣言することを強くお薦めします。 これは、\fIserialVersionUID\fR値を計算するデフォルトのプロセスが、コンパイラの実装によって異なる可能性のあるクラスの詳細にきわめて影響を受けやすく、その結果、直列化復元中に予期しない\fIInvalidClassExceptions\fRが発生する可能性があるためです。Javaコンパイラの実装が異なっても\fIserialVersionUID\fR値の一貫性を確保にするには、直列化可能クラスが\fIserialVersionUID\fR値を明示的に宣言する必要があります。
 946 .RE
 947 .PP
 948 static
 949 .RS 4
 950 staticの使用に関する問題について警告します。たとえば、次のようになります。
 951 .sp
 952 .if n \{\
 953 .RS 4
 954 .\}
 955 .nf


 956 class XLintStatic {

 957     static void m1() { }
 958     void m2() { this\&.m1(); }


 959 }


 960 .fi
 961 .if n \{\
 962 .RE
 963 .\}
 964 コンパイラは次の警告を生成します。
 965 .sp
 966 .if n \{\
 967 .RS 4
 968 .\}
 969 .nf
 970 warning: [static] static method should be qualified by type name, 
 971 XLintStatic, instead of by an expression
 972 .fi
 973 .if n \{\
 974 .RE
 975 .\}
 976 この問題を解決するために、次のように\fIstatic\fRメソッド\fIm1\fRを呼び出すことができます。
 977 .sp
 978 .if n \{\
 979 .RS 4
 980 .\}
 981 .nf
 982 XLintStatic\&.m1();
 983 .fi
 984 .if n \{\
 985 .RE
 986 .\}
 987 あるいは、\fIstatic\fRキーワードをメソッド\fIm1\fRの宣言から削除することもできます。
 988 .RE
 989 .PP
 990 try
 991 .RS 4
 992 try\-with\-resources文を含む、\fItry\fRブロックの使用に関する問題について警告します。たとえば、\fItry\fRブロックで宣言されたリソース\fIac\fRが使用されないために、次の文に対して警告が生成されます。
 993 .sp
 994 .if n \{\
 995 .RS 4
 996 .\}
 997 .nf
 998 try ( AutoCloseable ac = getResource() ) {    // do nothing}








 999 .fi
1000 .if n \{\
1001 .RE
1002 .\}
1003 .RE
1004 .PP
1005 unchecked
1006 .RS 4
1007 Java言語仕様で指定されている未検査変換警告の詳細を示します。たとえば、次のようになります。
1008 .sp
1009 .if n \{\
1010 .RS 4
1011 .\}
1012 .nf
1013 List l = new ArrayList<Number>();
1014 List<String> ls = l;       // unchecked warning
1015 .fi
1016 .if n \{\
1017 .RE
1018 .\}
1019 型の消去中に、型\fIArrayList<Number>\fRおよび\fIList<String>\fRは、それぞれ\fIArrayList\fRおよび\fIList\fRになります。
1020 .sp
1021 \fIls\fRコマンドには、パラメータ化された型\fIList<String>\fRが指定されています。\fIl\fRによって参照される\fIList\fRが\fIls\fRに割り当てられた場合、コンパイラは未検査警告を生成します。コンパイル時に、コンパイラおよびJVMは、\fIl\fRが\fIList<String>\fR型を参照するかどうかを判別できません。この場合、\fIl\fRは、\fIList<String>\fR型を参照しません。その結果、ヒープ汚染が発生します。
1022 .sp
1023 ヒープ汚染状態が発生するのは、\fIList\fRオブジェクト\fIl\fR
1024 (そのstatic型は\fIList<Number>\fR)が別の\fIList\fRオブジェクト\fIls\fR
1025 (異なるstatic型\fIList<String>\fRを持つ)に代入される場合です。しかし、コンパイラではこの代入をいまだに許可しています。総称をサポートしないJava SEのリリースとの下位互換性を確保するために、この代入を許可する必要があります。型消去により、\fIList<Number>\fRおよび\fIList<String>\fRは、両方とも\fIList\fRになります。その結果、コンパイラはオブジェクト\fIl\fR
1026 (\fIList\fRというraw型を持つ)をオブジェクト\fIls\fRに代入することを許可します。
1027 .RE
1028 .PP
1029 varargs
1030 .RS 4
1031 可変引数(\fIvarargs\fR)メソッド、特に非具象化可能引数を含むものの使用が安全でないことを警告します。たとえば、次のようになります。
1032 .sp
1033 .if n \{\
1034 .RS 4
1035 .\}
1036 .nf


1037 public class ArrayBuilder {
1038   public static <T> void addToList (List<T> listArg, T\&.\&.\&. elements) {


1039     for (T x : elements) {
1040       listArg\&.add(x);


1041     }

1042   }

1043 }


1044 .fi
1045 .if n \{\
1046 .RE
1047 .\}
1048 \fB注意:\fR
1049 非具象化可能型は、型情報が実行時に完全に使用不可能な型です。
1050 .sp
1051 コンパイラは、メソッド\fIArrayBuilder\&.addToList\fRの定義に関する次の警告を生成します。
1052 .sp
1053 .if n \{\
1054 .RS 4
1055 .\}
1056 .nf


1057 warning: [varargs] Possible heap pollution from parameterized vararg type T


1058 .fi
1059 .if n \{\

1060 .RE
1061 .\}
1062 コンパイラは、varargsメソッドを検出すると、\fIvarargs\fRの仮パラメータを配列に変換します。しかし、Javaプログラミング言語では、パラメータ化された型の配列の作成を許可していません。メソッド\fIArrayBuilder\&.addToList\fRでは、コンパイラは\fIvarargs\fRの仮パラメータ\fIT\&.\&.\&.\fR要素を仮パラメータ\fIT[]\fR要素(配列)に変換します。しかし、型消去により、コンパイラは\fIvarargs\fRの仮パラメータを\fIObject[]\fR要素に変換します。その結果、ヒープ汚染が発生する可能性があります。
1063 .RE
1064 .SH "コマンドライン引数ファイル"
1065 .PP
1066 \fIjavac\fRコマンドを短くしたり簡潔にしたりするために、\fIjavac\fRコマンドに対する引数(\fI\-J\fRオプションを除く)を含む1つ以上のファイルを指定することができます。これにより、どのオペレーティング・システム上でも、任意の長さの\fIjavac\fRコマンドを作成できます。
1067 .PP
1068 引数ファイルには、\fIjavac\fRのオプションとソース・ファイル名を自由に組み合せて記述できます。ファイル内の引数は、空白または改行文字で区切ることができます。ファイル名に埋め込まれた空白がある場合、ファイル名全体を二重引用符で囲みます。
1069 .PP
1070 引数ファイル内のファイル名は、引数ファイルの位置ではなく、現在のディレクトリに相対的となります。これらのリストでは、ワイルドカード(*)は使用できません(たとえば、\fI*\&.java\fRとは指定できません)。アットマーク(@)を使用したファイルの再帰的な解釈はサポートされていません。また、\fI\-J\fRオプションもサポートされていません。このオプションは起動ツールに渡されますが、起動ツールでは引数ファイルをサポートしていないからです。
1071 .PP
1072 \fIjavac\fRコマンドを実行するときに、各引数ファイルのパスと名前の先頭にアットマーク(@)文字を付けて渡します。\fIjavac\fRコマンドは、アットマーク(@)で始まる引数を見つけると、そのファイルの内容を展開して引数リストに挿入します。
1073 .PP
1074 \fBExample 1\fR, 単一の引数ファイル
1075 .RS 4
1076 \fIargfile\fRという名前の単一の引数ファイルを使用して、すべての\fIjavac\fR引数を格納する場合は、次のように指定します。
1077 .sp
1078 .if n \{\
1079 .RS 4
1080 .\}
1081 .nf
1082 javac @argfile





1083 .fi
1084 .if n \{\
1085 .RE
1086 .\}
1087 この引数ファイルには、例2で示されている両方のファイルの内容を入れることができます。
1088 .RE
1089 .PP
1090 \fBExample 2\fR, 2つの引数ファイル
1091 .RS 4
1092 \fIjavac\fRオプション用とソース・ファイル名用に、2つの引数ファイルを作成できます。次のリストには、行の継続文字はありません。
1093 .sp
1094 次を含むoptionsという名前のファイルを作成します。
1095 .sp
1096 .if n \{\
1097 .RS 4
1098 .\}
1099 .nf
1100 \-d classes
1101 \-g
1102 \-sourcepath /java/pubs/ws/1\&.3/src/share/classes







1103 .fi
1104 .if n \{\
1105 .RE
1106 .\}
1107 .sp
1108 .if n \{\
1109 .RS 4
1110 .\}
1111 .nf









1112 .fi
1113 .if n \{\
1114 .RE
1115 .\}
1116 次を含むclassesという名前のファイルを作成します。
1117 .sp
1118 .if n \{\
1119 .RS 4
1120 .\}
1121 .nf
1122 MyClass1\&.java
1123 MyClass2\&.java
1124 MyClass3\&.java
1125 .fi
1126 .if n \{\
1127 .RE
1128 .\}
1129 それから、次のように\fIjavac\fRコマンドを実行します。
1130 .sp
1131 .if n \{\
1132 .RS 4
1133 .\}
1134 .nf
1135 javac @options @classes



1136 .fi
1137 .if n \{\
1138 .RE
1139 .\}
1140 .RE
1141 .PP
1142 \fBExample 3\fR, パスを使用した引数ファイル
1143 .RS 4
1144 引数ファイルはパスを指定できますが、ファイル内のすべてのファイル名は、(\fIpath1\fRや\fIpath2\fRではなく)次のように現在の作業ディレクトリに相対的となります。
1145 .sp
1146 .if n \{\
1147 .RS 4
1148 .\}
1149 .nf
1150 javac @path1/options @path2/classes
1151 .fi
1152 .if n \{\
1153 .RE
1154 .\}
1155 .RE
1156 .SH "注釈処理"
1157 .PP
1158 \fIjavac\fRコマンドが注釈処理を直接サポートしているため、独立した注釈処理コマンドである\fIapt\fRを使用する必要がなくなりました。
1159 .PP
1160 注釈プロセッサのAPIは、\fIjavax\&.annotation\&.processing\fRおよび\fIjavax\&.lang\&.model\fRパッケージとそのサブパッケージ内に定義されています。
1161 .SS "注釈処理を行う方法"
1162 .PP
1163 \fI\-proc:none\fRオプションによって注釈処理が無効化されない限り、コンパイラは使用可能なすべての注釈プロセッサを検索します。検索パスは、\fI\-processorpath\fRオプションを使用して指定できます。パスを指定しない場合、ユーザー・クラス・パスが使用されます。プロセッサの検索は、検索パス上の\fIMETA\-INF/services/javax\&.annotation\&.processing\fR\&.Processorという名前のサービス・プロバイダ構成ファイルに基づいて行われます。このようなファイルには、使用するすべての注釈プロセッサの名前を、1行に1つずつ含めてください。また、別の方法として、\fI\-processor\fRオプションを使用してプロセッサを明示的に指定することもできます。
1164 .PP
1165 コンパイラは、コマンドラインのソース・ファイルやクラスを走査することで、どのような注釈が存在しているかを確認し終わると、プロセッサに対して問合せを行い、それらのプロセッサがどの注釈を処理できるのかを確認します。一致するものが見つかった場合、そのプロセッサが呼び出されます。各プロセッサは、自身が処理する注釈を要求できます。その場合、それらの注釈に対する別のプロセッサを見つける試みは行われません。すべての注釈が要求されると、コンパイラはそれ以上プロセッサの検索を行いません。
1166 .PP
1167 いずれかのプロセッサによって新しいソース・ファイルが生成されると、注釈処理の2回目のラウンドが開始されます。新しく生成されたすべてのソース・ファイルがスキャンされ、前回と同様に注釈が処理されます。以前のラウンドで呼び出されたプロセッサはすべて、後続のどのラウンドでも呼び出されます。これが、新しいソース・ファイルが生成されなくなるまで続きます。
1168 .PP
1169 あるラウンドで新しいソース・ファイルが生成されなかった場合、注釈プロセッサがあと1回のみ呼び出され、残りの処理を実行する機会が与えられます。最後に、\fI\-proc:only\fRオプションが使用されないかぎり、コンパイラは、元のソース・ファイルと生成されたすべてのソース・ファイルをコンパイルします。
1170 .SS "暗黙的にロードされたソース・ファイル"
1171 .PP
1172 コンパイラは、一連のソース・ファイルをコンパイルする際に、別のソース・ファイルを暗黙的にロードすることが必要な場合があります。型の検索を参照してください。そのようなファイルは、現時点では注釈処理の対象になりません。デフォルトでは、注釈処理が実行され、かつ暗黙的にロードされた任意のソース・ファイルがコンパイルされた場合、コンパイラは警告を発行します。\fI\-implicit\fRオプションでは、警告を抑制する方法が提供されます。












1173 .SH "型の検索"
1174 .PP
1175 ソース・ファイルをコンパイルするために、コンパイラは通常、型に関する情報を必要としますが、その型の定義はコマンドラインで指定したソース・ファイルにありません。コンパイラは、ソース・ファイルで使用されているクラスまたはインタフェース、拡張されているクラスまたはインタフェース、あるいは実装されているクラスまたはインタフェースすべてについて、型の情報を必要とします。これには、ソース・ファイルで明示的には言及されていなくても、継承を通じて情報を提供するクラスとインタフェースも含まれます。
1176 .PP
1177 たとえば、サブクラス\fIjava\&.applet\&.Applet\fRを作成すると、\fIアプレット\fRの祖先のクラス(\fIjava\&.awt\&.Panel\fR、\fIjava\&.awt\&.Container\fR、\fIjava\&.awt\&.Component\fRおよび\fIjava\&.lang\&.Object\fR)を使用していることにもなります。
1178 .PP
1179 コンパイラは、型の情報が必要になると、その型を定義しているソース・ファイルまたはクラス・ファイルを検索します。まず、ブートストラップ・クラスと拡張機能クラスを検索し、続いてユーザー・クラス・パス(デフォルトでは現在のディレクトリ)を検索します。ユーザー・クラス・パスは、\fICLASSPATH\fR環境変数を設定して定義するか、または\fI\-classpath\fRオプションを使用して定義します。
1180 .PP
1181 \fI\-sourcepath\fRオプションが設定されている場合、コンパイラは、指定されたパスからソース・ファイルを検索します。それ以外の場合、コンパイラは、ユーザー・クラス・パスからクラス・ファイルとソース・ファイルの両方を検索します。
1182 .PP
1183 \fI\-bootclasspath\fRオプションおよび\fI\-extdirs\fRオプションを使用して、別のブートストラップ・クラスや拡張機能クラスを指定できます。クロスコンパイル・オプションを参照してください。
1184 .PP
1185 型の検索に成功したときに得られる結果は、クラス・ファイル、ソース・ファイル、またはその両方である場合があります。両方が見つかった場合、そのどちらを使用するかを\fI\-Xprefer\fRオプションでコンパイラに指示できます。\fInewer\fRが指定された場合、コンパイラは2つのファイルのうち新しい方を使用します。\fIsource\fRが指定された場合、コンパイラはソース・ファイルを使用します。デフォルトは\fInewer\fRです。
1186 .PP
1187 型の検索自体によって、または\fI\-Xprefer\fRオプションが設定された結果として必要な型のソース・ファイルが見つかった場合、コンパイラはそのソース・ファイルを読み取り、必要な情報を取得します。デフォルトでは、コンパイラはソース・ファイルのコンパイルも行います。\fI\-implicit\fRオプションを使用してその動作を指定できます。\fInone\fRが指定された場合、ソース・ファイルに対してクラス・ファイルは生成されません。\fIclass\fRが指定された場合、ソース・ファイルに対してクラス・ファイルが生成されます。
1188 .PP
1189 コンパイラは、注釈処理が完了するまで、ある型情報の必要性を認識しない場合があります。型情報がソース・ファイル内に見つかり、かつ\fI\-implicit\fRオプションが指定されていない場合、コンパイラによって、そのファイルが注釈処理の対象とならずにコンパイルされることが警告されます。この警告を無効にするには、(そのファイルが注釈処理の対象となるように)そのファイルをコマンドラインに指定するか、あるいはそのようなソース・ファイルに対してクラス・ファイルを生成する必要があるかどうかを\fI\-implicit\fRオプションを使用して指定します。
1190 .SH "プログラマティック・インタフェース"
1191 .PP
1192 \fIjavac\fRコマンドは、\fIjavax\&.tools\fRパッケージ内のクラスとインタフェースによって定義される新しいJava Compiler APIをサポートします。
1193 .SS "例"
1194 .PP
1195 コマンドライン引数を指定するようにコンパイルするには、次の構文を使用します。
1196 .sp
1197 .if n \{\
1198 .RS 4
1199 .\}
1200 .nf
1201 JavaCompiler javac = ToolProvider\&.getSystemJavaCompiler();
1202 JavaCompiler javac = ToolProvider\&.getSystemJavaCompiler();















1203 .fi
1204 .if n \{\
1205 .RE
1206 .\}
1207 .PP
1208 例では、診断を標準出力ストリームに書き込み、コマンドラインからの呼出し時に\fIjavac\fRが指定する終了コードを返します。
1209 .PP
1210 \fIjavax\&.tools\&.JavaCompiler\fRインタフェースの他のメソッドを使用すると、診断の処理やファイルの読取り元/書込み先の制御などを行うことができます。
1211 .SS "旧式のインタフェース"
1212 .PP
1213 \fB注意:\fR
1214 このAPIは、下位互換性のためにのみ保持されています。すべての新しいコードは、新しいJava Compiler APIを使用する必要があります。
1215 .PP
1216 次のように、\fIcom\&.sun\&.tools\&.javac\&.Main\fRクラスには、プログラムからコンパイラを呼び出すためのstaticメソッドが2つ用意されています。
1217 .sp
1218 .if n \{\
1219 .RS 4
1220 .\}
1221 .nf


1222 public static int compile(String[] args);

1223 public static int compile(String[] args, PrintWriter out);


1224 .fi
1225 .if n \{\
1226 .RE
1227 .\}
1228 .PP
1229 \fIargs\fRパラメータは、通常コンパイラに渡される任意のコマンドライン引数を表しています。
1230 .PP
1231 \fIout\fRパラメータは、コンパイラの診断出力の宛先を示します。
1232 .PP
1233 \fIreturn\fR値は、\fIjavac\fRの\fIexit\fR値と同じです。
1234 .PP
1235 \fB注意:\fR
1236 名前が\fIcom\&.sun\&.tools\&.javac\fRで始まるパッケージ(\fIcom\&.sun\&.tools\&.javac\fRのサブパッケージ)で検出される他のすべてのクラスおよびメソッドは、完全に内部用であり、いつでも変更される可能性があります。


1237 .SH "例"
1238 .PP
1239 \fBExample 1\fR, 簡単なプログラムのコンパイル
1240 .RS 4
1241 この例では、greetingsディレクトリで\fIHello\&.java\fRソース・ファイルをコンパイルする方法を示しています。\fIHello\&.java\fRで定義されたクラスは、\fIgreetings\&.Hello\fRと呼ばれます。greetingsディレクトリは、ソース・ファイルとクラス・ファイルの両方があるパッケージ・ディレクトリで、現在のディレクトリのすぐ下にあります。これにより、デフォルトのユーザー・クラス・パスを使用できるようになります。また、\fI\-d\fRオプションを使用して別の出力先ディレクトリを指定する必要もありません。
1242 .sp
1243 \fIHello\&.java\fR内のソース・コードは次のとおりです。
1244 .sp
1245 .if n \{\
1246 .RS 4
1247 .\}
1248 .nf









1249 package greetings;

1250  

1251 public class Hello {

1252     public static void main(String[] args) {
1253         for (int i=0; i < args\&.length; i++) {
1254             System\&.out\&.println("Hello " + args[i]);



1255         }

1256     }

1257 }
1258 .fi
1259 .if n \{\
1260 .RE
1261 .\}
1262 greetings\&.Helloのコンパイル:
1263 .sp
1264 .if n \{\
1265 .RS 4
1266 .\}
1267 .nf
1268 javac greetings/Hello\&.java
1269 .fi
1270 .if n \{\
1271 .RE
1272 .\}
1273 \fIgreetings\&.Hello\fRの実行:
1274 .sp
1275 .if n \{\
1276 .RS 4
1277 .\}
1278 .nf
1279 java greetings\&.Hello World Universe Everyone
1280 Hello World

1281 Hello Universe

1282 Hello Everyone

1283 .fi
1284 .if n \{\
1285 .RE
1286 .\}
1287 .RE
1288 .PP
1289 \fBExample 2\fR, 複数のソース・ファイルのコンパイル
1290 .RS 4
1291 この例では、\fIgreetings\fRパッケージのソース・ファイル\fIAloha\&.java\fR、\fIGutenTag\&.java\fR、\fIHello\&.java\fRおよび\fIHi\&.java\fRをコンパイルします。
1292 .sp
1293 .if n \{\
1294 .RS 4
1295 .\}
1296 .nf
1297 % javac greetings/*\&.java
1298 % ls greetings
1299 Aloha\&.class         GutenTag\&.class      Hello\&.class         Hi\&.class
1300 Aloha\&.java          GutenTag\&.java       Hello\&.java          Hi\&.java










1301 .fi
1302 .if n \{\
1303 .RE
1304 .\}
1305 .RE
1306 .PP
1307 \fBExample 3\fR, ユーザー・クラス・パスの指定
1308 .RS 4
1309 前述の例のソース・ファイルのうち1つを変更した後に、そのファイルを再コンパイルします。
1310 .sp
1311 .if n \{\
1312 .RS 4
1313 .\}
1314 .nf
1315 pwd
1316 /examples
1317 javac greetings/Hi\&.java


1318 .fi
1319 .if n \{\
1320 .RE
1321 .\}
1322 \fIgreetings\&.Hi\fRは\fIgreetings\fRパッケージ内の他のクラスを参照しているため、コンパイラはこれらの他のクラスを探す必要があります。デフォルトのユーザー・クラス・パスはパッケージ・ディレクトリを含むディレクトリであるため、前述の例は動作します。現在のディレクトリを気にせずにこのファイルを再コンパイルする場合、\fICLASSPATH\fRを設定して、ユーザー・クラス・パスに例のディレクトリを追加します。この例では、\fI\-classpath\fRオプションを使用しています。
1323 .sp
1324 .if n \{\
1325 .RS 4
1326 .\}
1327 .nf
1328 javac \-classpath /examples /examples/greetings/Hi\&.java
1329 .fi
1330 .if n \{\
1331 .RE
1332 .\}
1333 \fIgreetings\&.Hi\fRを変更してバナー・ユーティリティを使用するようにした場合、 そのユーティリティもユーザー・クラス・パスを通じてアクセスできるようになっている必要があります。
1334 .sp
1335 .if n \{\
1336 .RS 4
1337 .\}
1338 .nf
1339 javac \-classpath /examples:/lib/Banners\&.jar \e
1340             /examples/greetings/Hi\&.java

1341 .fi
1342 .if n \{\
1343 .RE
1344 .\}
1345 \fIgreetings\fRパッケージでクラスを実行するには、プログラムは\fIgreetings\fRパッケージ、および\fIgreetings\fRクラスが使用するクラスにアクセスする必要があります。
1346 .sp
1347 .if n \{\
1348 .RS 4
1349 .\}
1350 .nf
1351 java \-classpath /examples:/lib/Banners\&.jar greetings\&.Hi
1352 .fi
1353 .if n \{\
1354 .RE
1355 .\}
1356 .RE
1357 .PP
1358 \fBExample 4\fR, ソース・ファイルとクラス・ファイルの分離
1359 .RS 4
1360 次の例では、\fIjavac\fRを使用して、JVM 1\&.6上で実行するコードをコンパイルします。
1361 .sp
1362 .if n \{\
1363 .RS 4
1364 .\}
1365 .nf
1366 javac \-source 1\&.6 \-target 1\&.6 \-bootclasspath jdk1\&.6\&.0/lib/rt\&.jar \e 
1367 \-extdirs "" OldCode\&.java


























1368 .fi
1369 .if n \{\
1370 .RE
1371 .\}
1372 \fI\-source 1\&.6\fRオプションにより、\fIOldCode\&.java\fRのコンパイルにはリリース1\&.6(または6)のJavaプログラミング言語が使用されます。\fI\-target 1\&.6\fRオプションにより、JVM 1\&.6と互換性のあるクラス・ファイルが生成されます。ほとんどの場合、\fI\-target\fRオプションの値は\fI\-source\fRオプションの値になります。この例では、\fI\-target\fRオプションを省略できます。
1373 .sp
1374 \fI\-bootclasspath\fRオプションを使用して、適切なバージョンのブートストラップ・クラス(\fIrt\&.jar\fRライブラリ)を指定する必要があります。指定しない場合は、コンパイラによって次の警告が生成されます。
1375 .sp
1376 .if n \{\
1377 .RS 4
1378 .\}
1379 .nf
1380 javac \-source 1\&.6 OldCode\&.java
1381 warning: [options] bootstrap class path not set in conjunction with 
1382 \-source 1\&.6




1383 .fi
1384 .if n \{\
1385 .RE
1386 .\}
1387 適切なバージョンのブートストラップ・クラスを指定しない場合、コンパイラは古い言語仕様(この例では、バージョン1\&.6のJavaプログラミング言語)を新しいブートストラップ・クラスと組み合せて使用します。その結果、存在しないメソッドへの参照が含まれていることがあるため、クラス・ファイルが古いプラットフォーム(この場合はJava SE 6)で動作しない可能性があります。
1388 .RE
1389 .PP
1390 \fBExample 5\fR, クロス・コンパイル
1391 .RS 4
1392 この例では、\fIjavac\fRを使用して、JVM 1\&.6上で実行するコードをコンパイルします。
1393 .sp
1394 .if n \{\
1395 .RS 4
1396 .\}
1397 .nf
1398 javac \-source 1\&.6 \-target 1\&.6 \-bootclasspath jdk1\&.6\&.0/lib/rt\&.jar \e
1399             \-extdirs "" OldCode\&.java
1400 .fi
1401 .if n \{\
1402 .RE
1403 .\}
1404 The\fI \-source 1\&.6\fRオプションにより、OldCode\&.javaのコンパイルにはリリース1\&.6(または6)のJavaプログラミング言語が使用されます。\fI\-target 1\&.6\fRオプションにより、JVM 1\&.6と互換性のあるクラス・ファイルが生成されます。ほとんどの場合、\fI\-target\fRの値は\fI\-source\fRの値になります。この例では、\fI\-target\fRオプションは省略されます。
1405 .sp
1406 \fI\-bootclasspath\fRオプションを使用して、適切なバージョンのブートストラップ・クラス(\fIrt\&.jar\fRライブラリ)を指定する必要があります。指定しない場合は、コンパイラによって次の警告が生成されます。
1407 .sp
1408 .if n \{\
1409 .RS 4
1410 .\}
1411 .nf
1412 javac \-source 1\&.6 OldCode\&.java
1413 warning: [options] bootstrap class path not set in conjunction with \-source 1\&.6























1414 .fi
1415 .if n \{\
1416 .RE
1417 .\}
1418 適切なバージョンのブートストラップ・クラスを指定しない場合、コンパイラは古い言語仕様を新しいブートストラップ・クラスと組み合せて使用します。この組合せは、存在しないメソッドへの参照が含まれていることがあるため、クラス・ファイルが古いプラットフォーム(この場合はJava SE 6)で動作しない可能性があります。この例では、コンパイラはJavaプログラミング言語のリリース1\&.6を使用します。
1419 .RE
1420 .SH "関連項目"
1421 .sp
1422 .RS 4
1423 .ie n \{\
1424 \h'-04'\(bu\h'+03'\c
1425 .\}
1426 .el \{\
1427 .sp -1
1428 .IP \(bu 2.3
1429 .\}
1430 java(1)
1431 .RE
1432 .sp
1433 .RS 4
1434 .ie n \{\
1435 \h'-04'\(bu\h'+03'\c
1436 .\}
1437 .el \{\
1438 .sp -1
1439 .IP \(bu 2.3
1440 .\}
1441 jdb(1)
1442 .RE
1443 .sp
1444 .RS 4
1445 .ie n \{\
1446 \h'-04'\(bu\h'+03'\c
1447 .\}
1448 .el \{\
1449 .sp -1
1450 .IP \(bu 2.3
1451 .\}
1452 javah(1)
1453 .RE
1454 .sp
1455 .RS 4
1456 .ie n \{\
1457 \h'-04'\(bu\h'+03'\c
1458 .\}
1459 .el \{\
1460 .sp -1
1461 .IP \(bu 2.3
1462 .\}
1463 javadoc(1)
1464 .RE
1465 .sp
1466 .RS 4
1467 .ie n \{\
1468 \h'-04'\(bu\h'+03'\c
1469 .\}
1470 .el \{\
1471 .sp -1
1472 .IP \(bu 2.3
1473 .\}
1474 jar(1)
1475 .RE
1476 .sp
1477 .RS 4
1478 .ie n \{\
1479 \h'-04'\(bu\h'+03'\c
1480 .\}
1481 .el \{\
1482 .sp -1
1483 .IP \(bu 2.3
1484 .\}
1485 jdb(1)
1486 .RE
1487 .br
1488 'pl 8.5i
1489 'bp